2009年12月14日月曜日

変化

「ブエノスアイレスの春」を春に向けて(!)、
練習し始めています。

この曲は、私にとっては、初めて購入したピアソラの譜面、
でもあります。もう、10年ぐらい経ってしまったかな・・・。

このトリオ譜で、過去に何度か、メンバーを変えて、
合わせてみたことがあるのですが、とにかく難しくて、
お蔵入りされていたものです。

久々に取り出してみると、まだ訳もわからず四苦八苦していた時の
ボーイングの書き込みが残っています。

今見ると、これじゃピアソラじゃない!という目茶目茶ぶり。

今でも、弾きこなすのが難しいことに、変わりありません。

でも、「どう弾けば、ピアソラになる」のかは、
譜面を前にして、わかります。

これは、同じ譜面を目の前にして、タイムトンネルでも、
くぐりぬけてきたかのような気分ですね。

それだけ格闘してきたし、マエストロからの直伝もあるし、
弾き込みもしてきた、ということなのだと思います。

フィンガリングも、以前は、自分の技術で可能なようにしか
決められなかったのですが、今は、弾きたいように決められる!
と、弾きながら驚きました。

つまりは、ほんの数ヶ月前まで、初心者にありがちな(!)、
この音で必ず、第何ポジションに1で上がる、というような、
フレージングでいうと、つまらない弾き方しかできなかったのです。

というか、変だな?と思いつつも、それ以外に思いつかなかったのです。

が、今では、これは、2-2(指番号)で上がって、そのまま同じ弦で、
ファースト・ポジションに一気に下りてくる方が効果的、
とか思いつくし、それには練習が必要だけど、
あ!弾けそう!という感じには、弾けます。

これは体験してみて、不思議な現象です。

別に手取り足取り教わったわけでなく、
マエストロが目の前で色々に弾くのをちょっと拝見しただけなんです。

思いもしなかった衝撃のフィンガリング!
そんな凄いのは、出来ない!!!と思っていました。当時!

が、頭の中に、こう弾こう!と思い描いたのを実現すべく、
あれこれ試してみると、やはり、こうなる・・・ということなのですね。

でも、たぶん、いとも易々と弾いてしまえば(!)、
そんな悪戦苦闘があったのも、わからないことでしょう。
(というか、そんなもの見せるべきでアリマセン!)

でも、譜面には、それらのことまで書かれていませんから、
同じ譜面を見ても、誰もがそのように弾けるわけではないです。

実際、この譜面を手にした当初、弾き方が全然わからずにいましたので。

この1年は、ただの1年では無かったと思います。

バイオリン弾きとして、バイオリンを初めて手にして、
初めて先生に習った時の、あの人生を揺るがすような(!)
同じ衝撃が確かにありました。

大きな変化でした。・・・脱皮できたかな!(笑)

2009年12月9日水曜日

「ピアソラ自身を語る」を再読

以前にも、お知らせしたのですが、Twitterを始めまして、
バイオリン弾きは、kogumayaの名前で、ツイートしています。

まだ何だかわからないなりにも、毎日、自身の本職と、
ピアソラとをキーワードに発信していたところ、
なんと! ピアソラ研究の第一人者であられる斎藤充正さんが、
バイオリン弾きをフォローして下さいました。

この感動といったら、ありません。

以後、ピアソラについて語る時は、心して語らねば!
と気を引き締めた次第です。


さて、本当は、ライブ後でなく前に読むべきだったのですが、
時間も取れなくて、久々に、ピアソラ本の決定版とされる
「ピアソラ自身を語る」を何度目かで、再読しています。

読む度に、新鮮です。この本!

そして、やはり、私自身も、ピアソラの曲を弾けば弾くほど、
何かがわかってくるように思い、ピアソラ自身が発している言葉への
感受性というのも、変わってくるようです。

つまりは、同じ本を読んでいて、
いつも心に飛び込んでくる文章が違うのです。

特に、マエストロとお会いしてからは、また考えることが、
以前より単純なものでは、なくなってきています。

ピアソラに触れると、本当に複雑な気持ちに、向き合うことになりますよ!!


近々、ピアソラのスタジオ録音の傑作「ゼロ・アワー」が、
また発売されるそうですね。

このゼロ・アワーの観念が、今回また再読してみて、
急によくわかってきました。

完全に終わるところと、完全に始まるところ、
となぜ、言いたかったのか、ということが。


そして、最初のキンテートなしには、二期目のキンテートも
ありえなかった、という文章で、私もふと思いました。

今、Trioでは、譜面から作って、ピアソラの曲をそれこそ、
初めてゼロから弾いてみているわけなのです。

最初は、本当にへこたれる難しさに直面します。
こんなの弾けるのか!って。

これは、トリオのそれぞれが思っていると思いますが。

でも、この過程を共有している、このメンバーは、
本当に得難いものだ!と。このトリオなしに、以後もない!と。

後になれば、もしかして、もっと上手に弾けるかもしれないけれど、
上手くはなくても(!)、この最初の苦しみを味わいつつ、
この道を行こうか?どうするか?と弾いている時間は、
とても貴重なものと思われます。

ですので、恐らく、もう、6月のライブの時のようには、
誰も同じように弾けないし、もう既に(!)、
11月に終えたばかりのようにも、もう誰も弾けないんです。

私は、そうして変化していくTrioというのも、見ていただきたくて、
連続5回シリーズを訴えてみたわけです。

多分、もうすでに安定して弾けているプロの方たちには、
これこそが、敵わない魅力と思いますよ(笑)。

実際、友人のプロのピアニストさんにも、先日、聴きにいらっしゃって、
私は恐縮だったのですけど、そのことを指摘していただきました。

これほど、ピアソラを弾いて成長したとは、と。


でも、ライブの前夜、バイオリン弾きは、また懲りずに、
一緒に弾き始めて4年目になるピアノ弾きに確認をしました。

今回のライブに向けて、マエストロの弾き方を多用して、
採り入れてみてるんだけど、その違いに気付いたか?と。

すると、「あぁ~、わかんなかった~!」がピアノ弾きの答え。

期待はしてなかったけどね~(笑)。

まぁ、楽器が違うと、技術面とかわからないものとは思うけれど、
メンバーがわからないようじゃ、まだまだなのです。

ピアノ弾きの言葉は正しい!


そして、次の反省会のときにでも、皆に言おうと思いますが、
「ピアソラ自身を語る」は、奏者として、読んでおこうよ!と。

2009年12月8日火曜日

キチョ・ディアス

ピアソラがNo.1に挙げるコントラバス奏者です。

「たぶん彼はすべてのコントラバス奏者の父だ。
 まるで背中にキンテートをまるごと乗せた象のようだった。
 彼の演奏の滑らかさがいつも楽しみだった。」

(「ピアソラ自身を語る」より)

2009年12月4日金曜日

Vol.7を出来事で振り返る

今回は、初めて11曲ものプログラムに取り組み
(それでも、弾き終わるのは、あっと言う間ですが・・・)、
そのうち6曲は、新曲でしたから、それを乗り越えた
私たち奏者の感慨は、大変大きなものとなりました。

そして、何より、これほどの素晴らしい会場で、
皆さんの温かい雰囲気の中、演奏できたことは、
私たち三人にとって、生涯忘れえぬ演奏機会となりました。

手元には、リベルタンゴ以降の後半の録音しかないのですが、
何度か(!)聴いていくうちに、なかなかよく弾けてて、
終わった直後よりも、「やり遂げた」という喜びが増してきています。

(直後は、「しくじってしまった・・・」の悔いが8割占めてましたので・・)


まだまだ書き足りぬことがあり、今日もまた、違った面からお伝えします。


今回のお客さまのご来場者数は、これまでの倍となり、
本当に感謝申し上げます。

そして、都内ばかりでなく、関東近県、そして、何と三重県から
お越しの方もいらっしゃいました!

ピアソラばかり弾く、という異様にマニアックなトリオですが、
だからこそ、こうして、お好きな人を惹きつける要素を持っているのかな?
と少し自信が出てきました。

そのご期待に答えて(!)、これからも、安心して(笑)、
このマニア度を高めていく所存です。


今回感じたのは、「ブエノスアイレスの秋、冬」への人気です。

これは、もしかすると、日本人にとって、季節のテーマは、
初めての人にとっても、すっと馴染みやすいのかもしれません。

逆に、「フガータ」とか、「ミルトンの肖像」とか、「天使の復活」とか、
テーマも、一見して、なかなかわかりづらいし、
曲自体の風変わりさも相まって、とっつきにくいのかもしれません。

ですけど、これが、ピアソラにのめりこんでいくと、
この“とっつきにくさ”に、きっと、はまっていくんだと思います!


ですので、これからも、プログラムには、初めての方にも、
そして、とにかく大好きという方にも、楽しんでいただけるよう、
試行錯誤して、選曲していきたいと思っています。

また、今回は、ライブ後に、ライブ運営のお手伝いのお申し出を
次々とお受けしました。

本当に有難いことです。

たった二人で始めたことが、演奏会が終わる度に、
こちらの予想以上に、輪が広がってきて、本当に嬉しいです。

今回も、最終的には、こちらの予想を超えるお客さまの数となり、
少数精鋭の(!)お手伝いさんでありましたが、
何かと手間取ってしまいました。

私も気になってはいたのですが、何せ、出演当事者とあって、
演奏にも集中しなければなりませんし・・・ということがありました。

ですので、お手伝い下さる方がいらっしゃれば、
有難くお受けすることにし、より良い演奏会にしていきたいと思います。


そういうわけで、これからも、ピアソラ時間を
どうぞ、よろしくお願いします!

2009年12月3日木曜日

Kicho キチョ

さっそく、曲紹介をしようと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=Yb2rlGxVrfY



とはいえ、はじめに持ってくるなんてどんな曲がいいか悩みまして…

リベルタンゴやアディオスノニーノなどの有名な曲にしようかとも思いましたが、それは軌道に乗ったころに書きたいなと思い…
とはいえ、初っぱななので思い入れのある曲…


ということで、自分(チェロ)のソロの曲を選びました。



・曲の背景
曲名「キチョ」とは、コントラバス奏者キチョ・ディアスのことです。
ピアソラともよく共演しており、ピアソラが「最高のベーシスト」と評したほどです。

コントラバスが主役になる曲は3曲あり、
Kicho(キチョ)
Contrabajissimo(コントラバヒシモ)
Contrabajeando(コントラバヘアンド)

その中でもキチョは現代のコントラバス奏者の間では割とレパートリーになっているようです。

ピアソラ的にはZero hourにも収録されたコントラバヒシモが有名ですかね。スアレス・パスにも勧められましたね。



ピアソラ本人の音源はさほど残っておらず、CDではブエノスアイレスの四季で有名な「レジーナ劇場のアストル・ピアソラ」に収録されてます。




・曲の構成
その名の通り、コントラバスが主役となっている曲です。


構成は(Cb=コントラバス、Vn=バイオリン)
Cbソロ①-Cbソロ②-tutti-Vnソロ-Cb,Vnデュオ-tutti-Cbソロ③-tutti

何といっても冒頭のソロです。
バンド全体による長い尾を引くような和音の後に、(演奏にもよりますが)2分近くにわたるソロ①があります。

このソロはアドリブも多くカデンツァ的なのですが、この長いソロの後に8小節さらにソロ②があり、そのあとバンド全体が入ってきます。
ここのtuttiによるメロディはのちにも繰り返されますが、アップテンポで速く、しかもどんどん速くなるような勢いがあります。

そのあとCbのソロが一瞬入るのですがこれが超絶技巧。速いし、臨時記号も多い…
Cbで弾いているのかと耳を疑いたくなるほどうまいですね。
チェロで弾くのも必死です。

その勢いのまま音系は下降して、低音で落ち着いたかと思いきや、バイオリンソロにつながります。


そのあと、Cbのメロディになり、そこにVnが入り掛け合いになります。
ここのメロディが非常に美しい。一番の聴きどころですね。
上の動画ですと3:12あたりからです。


うちのバイオリニストによるとキチョの奥さんが出てくるとか…
まぁ解釈はいろいろありますが、どこか切なく、それでいて決して悲しみに溢れるようなメロディではありません。
どこか上を向いているような感じですね。
CbとVnが励ましあうような…

掛け合いの後、Cbのきっかけで再びtuttiに戻ります。
前回のメロディとほぼ同じですが、今度はその勢いのままCbソロに突き進みます。

奏者にもよりますがこのソロ③はピッチカートによることが多く、どこかジャズ風なノリで進んでいきます。

ソロが最低音に行きつくとバンド全体が入ってきて、勢いのまま最後に向かいます。

最後は重くなって下降音系に行きつき、最終音と思いきや解決せず、一旦音を切って最終音で解決に至ります。
終わり方も特徴的ですね。




・編曲
さてこの曲をピアノトリオに編曲するわけですが、もっとも頭を悩ませたのはチェロの音域です。
曲の構成自体は割と難しくないので、コントラバスの代わりにチェロを中心に据えて、バンドネオンはバイオリンに割り振り、ギターをピアノに割り振る程度ですね。


コントラバスはそもそも譜面が1オクターブ上で書かれており、譜面まま演奏するとチェロだと高く聞こえてしまします。

ですので、可能な限り1オクターブ下で弾いております。
とくに一番の聴きどころ、バイオリンとの掛け合いの部分はずっと1オクターブ下げて弾いているわけですが、最後の最後でオクターブ戻らなければならず、すこーし歯がゆいですね。

しかし、1オクターブ下げて、しかもチェロで弾いても難しいのに、良くコントラバス奏者は弾きますなぁ…
普段目立たない、Kichoという人のすごさに尊敬の念を抱きながら弾かなければならない曲ですね。


冒頭のソロは手に入れた譜面と音源とでだいぶ違ったので、レジーナ劇場やチェロによるKichoの音源CDを参考にしながら、弾きたいように編曲しました。
こういったソロはインストゥルメンタル的と言いますか、音だけを聞かせるといいますか、そういった編曲になりがちなので、ストーリーがあり感情がこもるようなソロを目指して弾いているつもりです。



個人的には冒頭のソロ、途中の超絶技巧、後半のピッチカート…

曲全体も有機的に雰囲気が変化したり、一方でコントラバスがきっかけでガラっと変わったり…

それぞれ良さがあり、盛りだくさんの1曲ですね。


しょっぱなから長くなりましたねー

Vol.7を曲目で振り返る by Vn

人の記憶は、強烈なようでいて、
後で都合よく(?!)忘れてしまうものです。

そういうわけで、忘れないうちに、というより、
安心して忘れて(!)次に進むために、曲目を振り返っておきます。

ピアソラを弾くのが、なぜ難しいかというと、
独特の音楽形体もさることながら、
これほど奏者の技量、基礎力が問われる音楽はありません。

今回は、公使公邸で、ご夫妻に大感激の演奏が目標でしたので、
特に、バイオリン弾きは、基礎練習を徹底的にしました。(アレでも!)

お恥ずかしいのですけど、♭系のスケールは苦手でしたし、
ポジション移動も、上から降りてくるのが、エライ苦手でした。

ソロでピアソラを弾くとなると、そういうのが全て剥き出し、
ちょっとの狂いが、大きな狂いとして聞こえてしまうのです。

もし、ピアソラを弾かないのであれば、こんなに緻密な練習は、
疲れた仕事帰りの後にやることはないでしょうね~。

ピアソラの音楽に係わることで、こうして、あらゆる面で、
成長が問われるように思います。


さて、1曲目は、オブリビオン。

これは、ピアソラのメロディの美しさを代表するものでもあり、
シンプルなので、だからこそ、表現に苦しみ、
結局、本番でも、バランス的に「未完成」で臨んでしまった感があります。

もう少し、弾き込みが必要でしたね。課題にします。

ホセ・ブラガートの編曲でした。


2曲目は、フガータ。

アマチュア奏者の常で、プログラムの最初の方は、
まだ全然乗り切れていないのに、この難曲。

不思議さいっぱいを醸し出して、あっと言う間に終わってしまいました。
もう少し、楽しさを滲み込ませたかったです。

ピアソラのフーガ式タンゴは、やはり極めたいことの1つ。

前回は見送って、今回トリオでは初めて、フーガ式に取り組みました。
まだまだ修行が必要ですね・・・。


3曲目、ブエノスアイレスの秋。

これは、トリオにとっての新曲で、少々長めの風変わりなソロもあるし、
何せ難しかったので、最後まで心配でした。

が、リハでは、この曲だけ2回練習しておいた成果なのか、
やはり、ピアソラ作曲、ブラガート編曲の成せるマジックなのか、
アンケートでは、この曲を上位に挙げて下さった方が多くて、
とても勇気づけられました。

いずれにしても、挑戦してみて、良かったです。
秋の季節に「秋」を弾ける最後の機会でしたので。


4曲目、ブエノスアイレスの冬。

この曲は、Duoから通算して、ライブで弾く回数が最多です。

それほど、我らの中で気に入っていますし、弾き甲斐もあります。
アンサンブルとしても、まとまりが出来つつあるようです。

が、まだまだ「完成」には、遠い道のりを感じてもいます。

特に、バイオリン弾きは、3ページの譜面のうち、最後の3ページ目が、
ずっとバイオリンの動きが肝になるのに、音程とりづらくて冷や汗ものです。

毎回、今度こそ!と思って取り組み、今回は、ムリヤリだったフィンガリングを
変えてみたので、ようやく、すんなり弾けるようになりました。

そして、この曲は、最後に向かって「春を迎える」という展開に
Trioとして落ち着きましたので、これまでの「冬」モードの弾き方を
何とか切り替えて弾いてみました。

おかげさまで、この曲も、アンケートで上位に挙げていただきました。

でも、まだまだ成長の余地を残しています。


5曲目、ミルトンの肖像。

これも新曲。そして、この曲は、Donさんからのリクエストにより、
録画撮りも行ったのですが、乗り切れなかったかな・・・という感じですね。

やはり、新曲は、本番でどんなことになるのか、ちょっと未知数ですね。

また出直して、弾いてみたいです。


6曲目、エスクアロ。

ここから後半です。ようやく、この舞台に適応しつつあります。

が、私自身、この曲、前回の大塚の時の方が、
ノリ良く弾け、会場のノリも抜群だったように思います。

休憩後最初の曲、という曲順も一因でしょうか?!


7曲目、リベルタンゴ。

録音で聴いてみると、練習では決して再現できそうにもない、
ハイ・スピードで突っ走っています!

最も弾き込んでいる曲でもあり、スピードについていってはいますが、
ピアノ、刻み、メロディが、ピタリはまっていませんね。

それは、弾きながらも感じていたのですが・・・。

それでも、曲の迫力と、知名度と、ノリの良さとで、
皆さんからの投票では、No.1をいただきました。有難いことです!

改めて、アルゼンチン団子さんの編曲に感謝です。

もっと、この曲も進化させたいと思います。


8曲目、キチョ。

この曲は、意外にも、今回のプログラムの中で「最長」の曲です。

冒頭の長いチェロ・ソロは、病み上がりのチェロ弾きには、
多少堪えたようでしたが、本人は満足の出来だったようです。

それならば、我らに何も言うことはありませんね。

中間部のバイオリンとチェロのやりとりの部分は、私も大好きな箇所です。

また、Trioとしてのノリも、前回以上に出てきています。


9曲目、アディオス・ノニーノ。

この曲は、なぜか、練習の時、時間が足りなくて弾けなくなることが
多いので、いつか、これを極める演奏会を作りたいなと思っています。

が、今回、これまたバイオリンのハイ・スピードな出だしに乗って、
そして、あの美しいメロディも、良き音響空間とあいまって、
録音を聴いてみますと、意外に良かったので、安心しました。


10曲目、悪魔のロマンス。

この折角の名曲。冒頭から、事もあろうに(!)
バイオリン弾きが入り損ねて、「いまいちゾーン」に入り込み、
抜け出せないまま終わってしまった感じです。

それでも、この曲の名曲ぶりに助けられたとは思いますが、
それにしても、地味に終わりすぎてしまったので、
次回に、万事を尽くして弾きたい曲の1つです。


11曲目、天使の復活。

最後の曲になって、ようやくエンジンかかってくるのは、
もう毎度のことですね。

録音で聴いてみても、この曲が、最も安心して(!)聴けました。

正確に言えば、崩れそうになるポイントがいくつかあるのは
否めませんが、それ以上に全体の曲の雰囲気が、良くまとまっていました。

弾いてても、ようやく楽しめてきたところです。

ちょっと今回は、前回の1回目のときと違った変な緊張感に
囚われていましたので・・・。

ライブを締め括る曲として、この曲を弾き、
もしかして、私たちの得意曲になりうるのではないか!
と思えた演奏になりました。


そして、鳴り止まない拍手(!)にお応えして弾いた曲が、
「アベマリア」、そして、再度の「リベルタンゴ」でした。


今回は、各自練習を重ねて、前回以上の演奏になったと思います。

けれど、どこか消化不良を感じているのは、
前回は、計画通りに練習をこなせて、本番に勢いに乗って臨めたのですが、
今回は、何度か、メンバーの体調不良により、トリオとしての練習が、
頓挫してしまったことにあると思います。

アンサンブルのバランスをもっと詰めておきたかったな・・・と。

まぁ、寒くなる季節柄、体調が崩れやすい時期とは思うのですが、
バイオリン弾きの本業は、ヘルスケアが専門でもあり、
ちょっとマズイな・・・と思った次第です。


ピアソラの偉業は、作曲であるとともに、
活躍するフィールドを世界に広げて、自ら自演することでもありました。

つまりは、ピアソラの身体的・精神的タフさが、成し遂げたものと思います。

私たちも、“そこまで”追求したいものです。

というわけで、メンバー自身のメンテナンスを
月々義務付けることを思い立った次第です。

次回では、見事、そのタフさが備わった演奏をご期待ください!

2009年12月1日火曜日

アルゼンチン団子さん

今回(Vol.7)、皆さんからの投票でNo.1に選ばれたのは、
「リベルタンゴ」でしたが、この曲が弾けるのも、
アルゼンチン団子さんの編曲のおかげなのです。

というのも、ちょうど良い譜面が市販されていませんので。

今日は、関西の熱い“提携”バンド、
アルゼンチン団子さんをご紹介いたします。

アルゼンチン団子さんのサイトは、
こちら → http://ameblo.jp/a-dango/


「大学時代のクラブ活動を通じて1998年に結成し、現役部員も
 巻き込みながら11年間活動したアマチュアタンゴバンド」

であり、いつもお世話になっているのが、
リーダーのニセ部長さん(ビオリニスタ)。

バンド名といい、この呼び名といい、
関西独特なノリ(?)が漂っているようです。

ニセ部長さんとは、今年、東京でお会いすることができました
(バイオリン弾きのみ)。

ピアノ弾きの故郷が、ニセ部長さんたちの本拠地であるのは、
とても奇遇でした!

今年の夏に、ピアノ弾きは、何と、アルゼンチン団子さんの
生ライブを堪能することができました!

ピアソラを弾き続けて10年以上の歴史に、
私たちは、ひたすら敬意を抱くのです。

いつか、トリオ版「リベルタンゴ」を録音して、
お礼に贈呈しようと常に思っているのですが、
問題は、私たちの演奏が、いつ、そのレベルに達成するでしょうか???

今後とも、よろしくお願いします!

2009年11月30日月曜日

演奏会-後記 byチェロ

どうもはじめまして。
チェロ弾きのTommieと申します。

先日のPiazzolla Time vol.7 at 六本木では皆様のご来演、ご協力ありがとうございました。

今までにこれだけ充実感を得た演奏会はありません。
最高でした。



さて本題ですが、アンケートの集計を任されておりまして、それを発表いたします。


曲別のランキングです。

栄えある第1位は






リベルタンゴ


第2位と圧倒的な差をつけての、1位ですね。
やはりピアソラの曲の中でも名曲かつ有名ですし、なによりも我々の中でも最も自信を持って弾ける曲でもあると思います。


2~5位以下の通りです。

2位ブエノスアイレスの冬
3位天使の復活
4位キチョ
5位ブエノスアイレスの秋


ですね。この5曲が特に良いと言ってもらえたようです。

個人的にはキチョが4位に食い込んだことが非常にうれしいですね…
実は前回(大塚)でのライブではキチョは正直心残りな演奏をしてしまったので、きっちりリベンジできたと思います。

ソロの腕もあがってきたんでしょうかねぇ。


さて集計していて気付いたことがありまして、
天使の復活は、それほど多くの人が票を入れてくれたわけではないのですが、入れていただいた票は1位が多かったですね。
一方逆に、秋は2、3位とはいえ票を入れていただいた数は多かったので、ランキングに入ってます。

対照的ですね。
復活はマニア受けして、秋は無難な演奏だったということでしょうか…
秋は新曲だったので、心配だった割には「良い」と言ってもらえて良かったですね。




さてさて、タンゴ三賞です。
タンゴ大賞  チェロ
情熱大賞   ピアノ
お茶目大賞 バイオリン

前回もそうでしたが、3人分けましたね。
なかなかいい勝負ですな。

次回は情熱大賞とタンゴ大賞の2冠を狙いますよ!



今後こちらのブログにもちょくちょこ記事を上げていこうかと思います。
「編曲者としての目」をお伝えできれば幸いです。

ピアソラ・ライブVol.7(2009.11.29)後記-Vn弾き

アメリカ公使公邸での演奏会は、
皆さまのおかげで、とてもとても素敵な時間となりました。

これも、快くお招き下さった音楽好きの御夫人のおかげです。

バイオリン弾きとチェロ弾きは、演奏会当日に、
初めて伺ったのですが、玄関前に到着した途端、
予想を超える素晴らしい邸宅にびっくり仰天です。

そして、何と、到着と同時に、スッと扉が開いて、
御夫人自ら、温かく迎えて下さいました。

終始一貫して、御夫人の初めてとは思えない温かさに、
私たちは感動しっぱなしでした。


さて、今回は、我らがビーナス(←初めて言ってみた!)、
ピアノ弾きを通じて、このお話が進みました。

最初は、そんなことがあり得るのか!とおっかなビックリだったのを
「大丈夫! 私たちのバックには、マエストロがついている!」
と妙な論理で、背中を後押し。

と時には、大胆になってみるもので、実現したものです。


今回、トリオでは二度目の演奏会となりました。

ピアソラの音楽を通じて、成長著しいのは、
最年少の、我らがヒーロー(←これも初めて言ってみた!)チェロ弾きです。

今回は、プログラムに名文を寄稿したり、
ピアソラの肖像画を「上質紙」で用意してきたり、
バイオリン弾きに合わせて(!)赤いネクタイを選んだり、
準備進行の上で、様々な工夫と提言をしたり、
と、これまで以上の秘めたやる気を見せてくれたのでした。

が、実は、本番当日、病み上がりでして、
今日のKichoのソロは、随分、畳み掛けるんだなぁ~!と
思っていましたら、「咳をこらえるのに必死だった」のだとか!

そんな必死さが隠れてたとは、こっちも必死のバイオリン弾き、
明かされるまで気付きませんでしたよ。


それにしても、舞台装置は、想像以上でした!

グランドピアノの背景は、一面の窓から、
噴水付のプールが見える見事なお庭!

折りしも、青々とした芝生に、紅葉がハラハラと舞い散って、
それはそれは素敵なコントラストになっているのでした。

そして室内に飾られている調度品、美術品の数々!
(全部、本物の絵画に、版画に、屏風です・・・)

音響も、ふかふかの絨毯敷きの割には、よく響く天井でした。

もう、これ以上素晴らしい舞台があるのか!というステージになりました。


何だか、演奏面については、今回も、難しいプログラムを
組んでしまったので、後悔することしきりですが、
それでも、公邸のご夫妻を初めとして、
皆さんに楽しんでいただけたようで、奏者一同ホッとしております。

バイオリン弾きも、何やら、力みすぎていたようで、
帰宅して顔を洗った時に、バイオリンをあてる左あごがヒリヒリとして、
いつも以上に、あざがついておりました!!

どおりで、そんなに食いしばってたら、指が回らないはずですネ・・・。

でも、お会いする度に、私の横髪をひょいとつまんで、
髪に隠れていたあご下のあざを確認しては、
「練習してるな、良し良し!」と微笑んでいたマエストロには、
「良し良し!」と褒めていただけることでしょう!


さて、今回、お茶の時間の焼き菓子を3種類も
朝から用意してくれたのが、ナタリちゃんです。

でも、演奏会後に、「あの人、誰?」と指差したのは、
チェロ弾きが気合を入れて用意したピアソラの肖像画でした~。(大笑い)

そんなオチが着くのが、我ららしいです。

アンケートにも、沢山ご協力いただき、ありがとうございました。
投票結果が出ましたら、またご報告いたします!

2009年11月28日土曜日

明日です!

いよいよ、皆さんとのVol.7のライブが、明日となりました!

緊急事態発生(!)な、最後の練習となりましたが、
これまでの弾き込みと、やはり、ピアソラの音楽の素晴らしさが、
私たちを助けてくれることでしょう!

皆さまと会場でお会いできるのを楽しみにしています。

ところで、Twitterをされていますか?

バイオリン弾きは、こちらのページです。
http://twitter.com/kogumaya

良かったら、明日は「Piazzolla Timeなう」とツイートして下さいね!
フォローも歓迎です♪

2009年11月27日金曜日

マエストロより激励

いよいよ明日の最終練習を経て、本番です!

メンバーはたったの三人ですので、
準備を分担しても、それぞれが、色々とこなすことになります。

会場地図は、私が「イラストレータ」というソフトを使って、
オリジナルを作成しました。
(この手の操作は苦手なのですが、頑張りました!)

というのも、当初いただいた地図が、英文というだけでなく、
こんな変わった道あるの??という、かなりアバウトなものでして・・・。

遠方からはるばるいらっしゃる方のためにも、
なるだけ迷わないよう、ピアノ弾きが現地調査を担当し、
目印を加え、修正に修正を加え(!)、完成したものです。

チェロ弾きから、皆さんにお送り差し上げました。

お役に立つ地図でありますよう祈っております!



当日お配りするプログラム・ノートも、きっちり三等分しまして、
それぞれの個性に合わせて、書き上げられました。


「チケット」も、実のところ、必要ないかもしれませんが、
より「らしさ」を演出するために作成しました。
当日、受付にてお渡しいたします。

これは、何と(!)、5枚集めていただくと1枚の絵になる、
という趣向になっております。

つまり、「また来てね!」の心からのメッセージを込めたつもりです!

前回のライブ・チケットと今回のを合わせると、
「あるもの」の絵になるのですが、それは何でしょうか??
(かなり、もったいぶってみました。笑)

これも、作るのは意外と大変で、浮世絵並みに(!)数々の工程を
経て作られております。ものすごい手作りです。

が、前回のと合わせると、微妙につながりがおかしいですが、ご愛嬌で・・・。


さて、前回の練習後、セルフタイマーを用いて我らの写真を撮り
(怪しげなスペイン語を補うため! だのに、端の私はちょん切れました~)、
ブエノスアイレスのマエストロに、今回の演奏会のご報告をしました。

すると!

どんなにご多忙かわからないマエストロから、
激励のメッセージが今週、届いたのです!!!!!

私のつたないスペイン語能力で、訳しますと・・・、

「マエストロ・ピアソラの曲目で皆さんが発表することを知り、
 大変嬉しく思います。
 そして、その演奏が大変良いものになることに、
 私はわずかな疑いも持ちません。」


地球の裏側の、こんな小さな弟子にまで、
わざわざ時間を割いて、メッセージいただけるとは・・・。

感無量の一言です。涙ジワリです。

勇気百倍! 恥ずかしくない演奏にしたいと思います。

それでは、日曜日に、皆さんとお会いできるのを
楽しみに、お待ちしております!

2009年11月17日火曜日

離見の見で

11月の練習は、三段跳び仕立てになっています。

前回は、ホップ!
今回は、ステップ!
そして、いよいよ次回の前日練習では、ジャーンプ!

となれば良いな~!と思って、練習に励みます。

何だかんだと、先月の終わりから毎週顔つき合わせてるので、
夢にまで、出てきちゃいました、練習風景が!

でも、ピアソラは弾いていないのです。

なぜか、チェロ弾きがピアノに向かって、
JAZZばかりを弾きまくっていて(しかも、ピアソラ弾くより上手い!)、
無言で「ピアソラ弾くのは、もうイヤだ!」と背中で語っている

・・・という、変な夢でした(笑)。


今回は、オペラ好きの御夫人(仮にバーバラさんと呼びます)のおかげで、
プールの見える(!)お庭を背景にして、弾くことのできる会場です。

私たちトリオとは面識もなかったのに、
寛大にもお招きくださったバーバラさんの心意気に、
私たちは心底、心を打たれ、感動しています。

ですので、バーバラさん大感激!の音楽がどんなものになるだろうか!
と想像し、励んでいます。

つまり、ピアソラが言うように、自分が弾きたいように弾いたのでは、
いけないのです。

これを日本の誇るべき世阿弥は、「離見の見」と言いました。

つまり、自分側でなく、お客さん側からの視点で弾く、ということです。

ようやく弾けている、から、「離見の見」で弾く。
これが、私たちの今回の目標です。

ですが、これは永遠の目標とも言えるものですから、
今回、私たちは、このように考えてみました。

「ピアソラを弾く楽しさ」を伝える演奏にする。


「ステップ」の度合いを確認すべく、全曲録音をしましたが、
聴いてみると(私のレコーダーには、なぜか2曲目までしか入ってませんでしたが・・)
それらしくは、聞こえてくるようになりました!

特に、フガータ!

この曲のアレンジは、チェロ弾きが1年前にやってくれていたのですが、
「これをバイオリンで弾くのか??」という、当初は、高難度の譜面でした。

が、何とか指と弓が回るようになってきました。

この曲が、楽しさ溢れて聞こえてくるとは・・・、涙が滲みそうです。(なーんて!)

さて、残り2週間を切りました。

あとは、各自インフルエンザ等にならないよう、
体調管理に努め、あきらめずに練習に励むのみです。

マエストロにも、今回の演奏会をご報告いたしました♪

2009年11月10日火曜日

春は訪れるのか?

予定していた本番当月の練習が、1回減ってしまう危機に遭遇し、
バイオリン弾きが、急きょ、新たな練習日を呼びかけました。

そして、今までに見たこともない程の(?)チームワークを発揮し、
急きょ、練習が実現した次第です。

これは、このまま、何となく本番に雪崩込みたくない!
という、皆の気合の表れ、と思います。

合いにくい箇所の確認を重点的に行いました。

バイオリン弾きが、皆の記憶力を心配して(何せ11曲ありますので~笑)、
「曲順の方が覚えやすいか? ランダムでもOKか?」
との問いに、ランダムでもOK!の返答だったので、
曲順ではなく、不得手の曲をピックアップしていくことにしました。

面白いのは、何度やっても合わなかったところが、
「合わせどころ」のポイントをある時発見すると、
途端に合うようになることです。


また、前回からの「物語」を考える練習法は、段々身についてきて、
それが、またアンサンブルの面白味を増しているようです。

今回は、「ブエノスアイレスの冬」で討議。

「最後は、春を迎えてますよね?」とチェロ弾きが言うので、
「エエーッ、春がやって来るの~?!」とバイオリン弾きが、びっくり仰天。

つまり、最後の方の曲調が「緩んだ」感じでの場面です。

バイオリン弾きが、これは冬の寒空の下であたっている焚き火の暖かさで、
吐く息も白くて、まだまだ長い冬が続くね、で終わっている、と主張。

チェロ弾きは、何度も何度も繰り返された冬の嵐の後、
ようやく、段々あったかくなってきて、春が来て終わる、と主張。

ピアノ弾きが、じゃあ、両方やってみよう!と言うので、
春が来て終わる版と、冬のまま終わる版を弾いてみる。

春を意識すると暖かく感じ、冬のままだと寒く感じるから不思議!

さあ、本番では、春が訪れるのでしょうか??(本番に「つづく」)


それにしても、この日の練習で、1つの壁を越えたように思います。
スッキリした!という感じです。

それは、気になっていた曲が何とかなりそう!という確認ができたのと、
もしかしたら、最後に弾いた「リベルタンゴ」が私たちの得意曲だ!
と判明したからなのかもしれません。

不得手と得意がわかった秋の日の晩でした。

2009年11月3日火曜日

ストーリーを描いてみる

無事、トリオに戻れました!

しかし、いつもの日曜ではなく、土曜夜の練習だったため、
仕事帰りで、少々くたびれていたバイオリン弾きは、
最初に、チェロ&ピアノのDuo練(!)を促すのでありました。

と、練習の仕方にも、バリエーションが富んできました。

この土曜夜の練習というのは、どうにもクセモノで、
一週間の疲労感がにじみ出てきて、調子が出ませんね~。

初めてプログラム全曲の録音を録ってみたのですが、
変なところで、速くなったり、遅くなったり、
と“呼吸の乱れ”が散見されました!

弾いてる時は必死で、でも、何故合わないのか??
と思っていたのですが、どうりで!!


ピアソラ好きの方に「良いプログラムですね!」
と褒めていただいたのですが、
後半は、なかなか聴き応えありそう!な仕上がり具合です。

前半が不安定、とも言えるのかもしれませんが!


それにしても、録音の度に、「あ!録音されてない~!」
(録音でなく、再生ボタンを押していた!)とか、
私たちに笑いを提供してくれるピアノ弾きでした。

編集するのが面倒なので、この声が入ったままの録音を
通勤の行き帰りの電車で聴いているのですが、何度聴いても笑えます。


さて、今度の演奏会は、トリオとしては、もう二度目ですから、
初めてだった前回のように「とにかく弾いてみた」だけでは、
もう新鮮味(?!)はありません。

二度目の凄み(!)を出したいわけです。

それにしては、まだ、三人がいろんな方向を向いているように思えるので、
「悪魔のロマンス」を例に、ストーリーを語ってみました。

このソロの時の「物語」は、こうです、とそれぞれ語り合うわけです。

すると、譜面にかじりつくだけから、
何か昇華されてくるものがあるように感じます。

つまり、同じストーリーを描いて弾く、ということですね。

何より、それぞれの考えを知ることで、
「深いな・・」という感動も沸き起こります。(←本当か???)

実際、ピアソラの音楽には、そんな広がり感がありますね。


たまたま、Halloweenの日でしたので、道すがら、
妖精などの完全フル装備のいでたちをしたチビッ子たちに出会えました。

我らも、練習場のドアを叩く時には、驚かそうという魂胆でしたが、
打ち合わせ不足により、失敗に終わりました・・・。

練習後のお楽しみは、カボチャ味のどら焼きでした。
(どら焼きは、バイオリン弾きの好物)

栗好きのピアノ弾きのために、
「栗味」も用意されたのは、言うまでもありません!

そして、この晩より、名字で律儀に呼ばれ続けていた
チェロ弾きの呼び名が、若々しいものになりました♪

2009年10月30日金曜日

「ロス・タンゲーロス」byパブロ・シーグレルに学ぶ

今月の記事を“奇数個”にするため、記事を追加します!

先日、何気なく立ち寄った古CD屋さんで見つけて、
思わず興奮して、購入したのが、2台ピアノによるピアソラ曲集の“Los Tangelos”。

アレンジと、ベース側のピアノを担当するのが、
ピアソラ五重奏団の一員だったパブロ・シーグレルです。

いつか聴いてみたいと思っていたのですが、後回しになっていて、
いざ、目の前で実物を見て、今だ!と思ったわけです。

96年(確か、というのは、今、手元に無いので・・)に出たようで、
写真のパブロ・シーグレルも、まだまだカッコ良い。

ここで明かしてしまうと(!)、キンテートの中では、
群を抜いて(!)パブロ・シーグレルがカッコ良いと思っている私です。

それはさておき、このCDは、なかなか味わい深い!

シーグレル1人で、ここまで、ピアソラ的になるのか!という驚き。

そして、もう1人の稀代のピアニストさんも、
弾いたことのなかったタンゴのリズムには苦労した、と書かれていたけれど、
ご自分なりに克服して、乗って楽しんでいるのが、伝わってくる音楽です。

つまり、ここには、奏者としてピアソラにはまってしまう、
そして、それが、とても楽しい、という、
私たちが日頃直面している同じ“感覚”が感じられるのです!
(演奏レベルは、段違いですけれども・・)

次回のライブは、そんな思いを込めたものにしよう!と思いました。

とにかく、奏者にとって、何度弾いても楽しい曲の数々。
これだけ楽しめる曲を遺してくれて、ピアソラ有難う!という気持ち。

だからこそ、ピアソラが喜んでくれるよう、ピアソラ風に弾くのだ!
という意気込み。

ピアソラは、上手く弾くのでない。スイングして弾くのだ!

それが、皆さんに伝わることができれば、大成功としよう・・・。

何だか、難しくて弾けないことへの「言い訳集」と化していますが(苦笑)、
あと、ちょうど1ヶ月もあるのですから、前向きに取り組むのみ、ですね。

2009年10月27日火曜日

弦セクションの特訓

弦セクションは、1ヵ月後の本番に向け、
気合を込めて、特別練習を行いました!

というのは、急きょの成り行きでして・・・。

先月のチェロ弾きに続き、今回は、ピアノ弾きが、
体調不良に見舞われまして、セクション練習になりました。

といっても、Trioですから、ピアノが不在となると、
Duoになってしまうのですが!

こんな弦だけの練習は“初”で、何やろうか??なんて始めたのですが、
あっという間に練習時間終了。結局、全曲は弾けませんでした!

今まで、何となく雑に感じていた理由が、お互いわかった!
というところでしょうか。

バイオリンとチェロのユニゾンは、結構よく出てくるのですが、
いつも譜面どおりに弾いていなかったバイオリン弾きは、
「ここは(八分でなく)四分で弾いてます?」とチェロ弾きに指摘されて、
初めて「あ!」と気付く有様。何ヶ月そうやって弾いてたんでしょう!

ピアノがいないと、リズム感とか、次の入り、というのが、
上手いことタイミングが合わず、何だか消化不良ぎみ。

でも、弦だけでも、独立して美しく弾かなければ!との思いは強まりました。

しかし、今回も、このチャレンジングなプログラムをこなすのは、相当大変です。

まるで、トリプルアクセルを3度跳ぶと決めた浅田真央ちゃんの如くに高難度です。
タラソワコーチ曰く、「避けることは簡単だけど、これを決めれば、歴史に残る!」。

我々も、歴史を残そうではありませんか!!(どんな歴史になるのか??)

とにかく、Trioとあっては、「一人一人の役割は大きい」と
と2種類のDuo練習をして、強く実感したバイオリン弾きでした。

順番として、次に倒れるのは私か?(笑)
という嫌な予感は、この際、台風とともに吹き飛ばしてもらい、
残り1ヶ月の準備に、全力を傾けたいと思います!!

いやぁ、それにしても、弦だけのむき出しになると、
色んな気付きがあるものですね!

2009年10月21日水曜日

2009年11月29日(日)ライブVol.7 in六本木

お待たせしました!

前回6月のライブから、さらに熟成と面白味の増した(!)
Piazzolla Time Trioによる、全曲ピアソラでのライブ、第二弾です!

秋らしく、そして、ピアソラの魅力のぎっしり詰まった
プログラムになりました。

皆さん、お誘い合わせて、ピアソラを満喫しにいらして下さい!

Piazzolla Time Vol. 7 in 六本木

日時: 2009年11月29日(日) 開場: 13時半 開演: 14時
場所: 地下鉄六本木一丁目/六本木駅下車
    個人宅サロン(詳細・地図は、お申込みの際にご案内します)

曲目:
オブリビオン(忘却)
フガータ
ブエノスアイレスの秋
ブエノスアイレスの冬
ミルトンの肖像

エスクアロ(鮫)
リベルタンゴ
キチョ
アディオス・ノニーノ
悪魔のロマンス
天使の復活

参加費:今回は無料です!!

演奏後のTea Timeもお楽しみいただけます。

お申し込み・お問合せ:
下記メールアドレスより、お願いいたします。
お申込みは、お名前と人数をお知らせ下さい。
piazzollamusica@yahoo.co.jp


本日から、ご予約を受け付けております。
どうぞ、奮って、ご参加くださいませ!

※ 今回は、会場の都合により、当日受付がございません。
  事前にお申込みいただけますよう、ご協力お願い致します。


追記:11/25で、お申込み受付は締切とさせていただきました。
沢山のお申込みをありがとうございました。

2009年10月8日木曜日

次回ライブのお知らせ(速報!)

次回のライブ、Piazzolla Time Vol.7は、
11月29日(日)開演14時、六本木での開催と決まりました!

お申込みを今月半ばぐらいから開始したいと思っていますので、
詳細は、その際に、改めてご案内いたしまーす。


さて、曲目、曲順(まだ揺らぎはあるものの)が決まりましたので、
前回の合わせ練習では、現在のポジションを確かめるべく、
初録音に挑みました。

ようやく曲全体がつかめてきて、流れてはいるものの、
指使い、弓使い、アンサンブルのバランス・・・課題は満載ですね。

自分では弾いてるつもりじゃない音楽が聞こえてくる・・・。

我らの中で熱い(?!)話題は、「ブエノスアイレスの秋」と「冬」の2曲を
続けて弾くのか、分けて弾く(「分ける説」とチェロ弾きが呼ぶ)のか?

今のところ、「続けて」弾くことになっていますが、
本番まで、どうなることかは定かでありません。お楽しみに?!


ここの練習場に住まう猫ちゃん、その名もビバルディに、
お手を教えるべく、早速試みると、礼儀正しいお手というより、
パンチされてるような?お手は、何度か成功!

以後、こちらのトレーニングにも励みます!

2009年10月5日月曜日

「ブエノスアイレスの秋」で華麗に舞う男

11月の本番に向けて、猛練習中の曲が、「ブエノスアイレスの秋」。

いよいよ、このカッコよい曲に挑戦できる時が来た!と嬉しくなりつつも、
弾きこなす難しさに、四苦八苦してもいます。

仕上がりが心配で、見送ろうかとも思いましたが、
「このトリオで、秋に『秋』を弾けるのは、これが最後!」
の思いで、三者三様、励むことに決めました!

さて、今年、特筆すべきは、
一旦は、足の怪我のために競技から引退していたフィギュアスケートの
ステファン・ランビエルが復帰することになり、
この「ブエノスアイレスの秋」で滑るのだそうだ!

You Tube画像は、こちらをご参照下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=-2JmLCh7-WY

私たちの大好きな曲を世界のトップレベルの選手が、
実に華麗に、芸術的に滑ってくれるなんて、本当に感激です!!!

ぜひとも、オリンピックで、この姿を見たい!!

応援も兼ねて、私たちも精一杯、11月に「秋」を表現したいです。

既に、心の中では、「秋」を滑る彼に、金メダルが輝いています!

バイオリン・ソロのところで、魅せ場のジャンプが入ってるのもまた、
バイオリン弾きには、嬉しいのです♪

2009年9月28日月曜日

次回の演奏曲目、決定!

秋も深まってきて、いよいよ次回本番の曲目を絞り込みました!

前回珍しく病欠のチェロ弾きくんも、元気に復活し、
並々ならぬ(!)気合を感じさせてくれる中、久々のトリオ練習でした。

もしかして、ワタクシ、鬼(!)プロデューサーかもしれませんが、
前回のプログラムをベースに、と言いながら、
新曲を6曲も組み込んでしまいました!

しかしながら、皆、きっちり練習してきてくれるので、
本当に得がたいメンバーだ!と思いますよ。

新曲と言いましても、既に何度か練習はしていて、
惜しくも(!)前回含まれなかった曲もあります。

チラッとご紹介すると、

天使の復活
悪魔のロマンス
オブリビオン(←意外にも、初!)
ミルトンの肖像
ブエノスアイレスの秋
フガータ

が、大胆にも、加わることになりました。

なかなか、秋らしい(!)プログラムになると思います。
また、私たちの気合の程を聴きに来て下さい!

イヤァ、秋とか、フガータとか難しいですし、
オブリビオンも、シンプルですが、なかなかの曲です。

が、良いんです! 弾くんです! ガンバリます。

ピアノ弾きは、またまた、「ミルトンの肖像」に
「カッコイイ!」と惚れ込んでおりました。

練習が、ちょっと開いたので心配だったのですが、
「寝かせて」熟成した、ということなのか、
新曲の後に弾いてみたEscualoとかKichoとかは、
久々なのに、しっくり良い感じでした。

練習しない練習もある?!(笑)と実感した1日でした。


もう一つ、特筆すべきは、この日お借りした練習場には、
かわいい猫ちゃん(♂)がいます。

追い詰められたと勘違いされて、チェロ弾きは、
この猫ちゃんから飛び蹴り(!)を食らったそうです。

遠くで叫び声が聞こえてきたと思ったら!(笑)

私Kogumaは、いつか、この猫ちゃんに「お手」を覚えてもらうんだ!
と決意した秋の練習風景でした。

2009年9月19日土曜日

簡単ではない

11月29日(日)と決まった次回演奏会に向け、
トリオ練習は、ゆっくりと始動しております。

ゆっくりと、というのは、さぁ!始動!と思いきや、
先日、いつも元気なチェロ弾き君が、初めて、発熱で練習お休み。

今、インフルエンザが流行りつつある、不穏な世の中なので、
無理は禁物。それぞれ、大事をとりながら、進むべしですね。

皆さまも、ぜひとも、お気をつけ下さいまし!


それにしても、ピアソラの音楽は、奥深し、です。

冒頭の言葉は、マエストロのレッスンの時に、レッスン開始早々に、
「No es facil(簡単ではないですよ)」と言われた言葉です。

二大マエストロが、いとも簡単そうに(!)奏でるあのバイオリンの節回し。

実際に弾いてみると、えっらく難しいのです。
マエストロでさえも、それを重々ご承知の上なのですね!

易々と弾けるようになるには、少なくとも私には、
何度かの越えるべき山を越えねばならない! という感じです。

でも、越えてみた時、ピアソラとの距離がぐっと近寄る(←思い込みでもいい!)。

それは、越えようと格闘、奮闘した者だけが手にできる達成感でしょう!

マエストロから教わったタンゴのエッセンスは、
実際に弾けてるかどうかは、ともかく(!)、
半年を経て、ようやく腹に据わってきた感じ。

そのタンゴ耳で聴くと、まだまだ日本で、タンゴ風味を効かせて
ピアソラを弾きこなしている奏者には、ほとんど出会えません。

そこに、我らが、こだわって弾き込む価値があると思います。

ピアソラらしく弾くコツの1つは、強烈なアクセント。

しかし、このアクセントを強烈なものにするためには、
その前に、実は、ごく短いsilencio(空白)が入る。

これをいかにも、空白として長く取りすぎると、一気に崩れます!

ビオリニスタとしては、何とも、弓の扱いに苦心します。

つい先日のブエノスで開かれたタンゴの世界選手権で、
山尾洋史さん、恭子さんのペアが、日本人として初めて優勝されました。

おかげで、タンゴが街中にあるというわけでない日本人でも、
タンゴをモノにしていける!と勇気づけられた気がしてきました!

「簡単ではない」ことを知っていることだけでも、
練習のし甲斐があるというものです。

2009年9月7日月曜日

ピアソラ演奏のビデオ集 PIAZZOLLA ON VIDEO

8月は、初めて記事を1つしかアップしませんで、
ご無沙汰しました。

私たちの飽くなきチャレンジは、続いております。

次回の11月ライブ日程も決まりましたので、
直に、ご報告いたします!

さて、あるピアソラ・ブロガーさんから、
「僕も、ピアソラ・ブログ書いてます」とお知らせいただきました。

PIAZZOLLA ON VIDEO

英文ですが、なかなか熱い記事が並んでいます!

世界に、ピアソラ狂い(!)がいるのを知ると、
「あぁ、私たちだけじゃなかった~!」と安心するのでした。

2009年8月3日月曜日

「ミルトンの肖像」Retrato de Milton

前回のライブVol.6の後、初練習がありました。

そこで、新曲をいくつか初合わせしたのですが、
その中に、チェロ弾きが持ってきたのが、渋い選曲で「ミルトンの肖像」。

正直、聴いたことのない曲だったけれど、
弾いてみると、なかなか味わい深い。

そして、次回本番で弾きたい!というピアノ弾きの一声で、
弾くことになりました!

そこで、「ミルトンとは何者か?」誰も知らなかったので、
例の「闘うタンゴ」を紐解くと、解説がありました!!

その名は、ミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)。

ブラジル出身の歌手であり、ギター奏者。


ところが、このミルトンに捧げられた曲は、
元々、「私自身の肖像(Retrato de mi mismo)」という、
ピアソラのスランプ時代に作られた1曲(1969年)。

これが、1973年に、ミルトンに捧げられ、
「ミルトンの肖像」になりました。

MUERTE DEL ANGELのタイトルで、
オデオン劇場での未発表ライブ録音として、
1997年にアルバムが出ています。

そして、この曲は、さらに、1989年には、大幅に修正加えて、
「ルナ」という曲にもなっているそう!

そんな不思議な変遷を経た曲ですが、
アントニオ・アグリのバイオリン・ソロが際立つ名曲で、
バイオリン弾きも、挑戦心をかき立てられました!

なかなか演奏機会もないかもしれませんので、
次回ライブをお楽しみに!

2009年7月31日金曜日

ブエノスアイレスの春

昨日の記事で、今月8つになってしまったので、
例の如く(!)、慌てて1つ記事を追加します!

今回、レパートリーに、「ブエノスアイレスの秋」を
加えてみました。

今まで、春夏秋冬の中で、「冬」「夏」は弾いてまして、
「秋」への関心度は、かつて、とても低かったのですが、
去年ぐらいから、秘かに、弾きたい!モードに入っていました。

なかなか良きタイミングが見つからず、ようやく、
今だ!と練習し始めたところです。

弾いてみて、やはり、そのカッコよさを体感します!

さて、そうしてみると、やはり「春」も弾きたくなる~。

実は、ピアソラと出会って、確か10年ほど前になる頃、
初めて買った譜面が、この「春」なのです。

譜面売場で見つけて、譜面から感じる、
今までに見たこともない躍動感には、興奮しました!

が、弾くとなると、何やら難しいので、
ある時から、すっかりお蔵入りしてますね。

一度も、この曲を弾こう!という話になりません。

が、最近、よく「春」のメロディが頭に浮かぶのですよ。なぜか!!


弾くとすれば、やはり、来年の春に向けて、
というタイミングになるでしょうか? 皆で、要検討です。


ところで!

最年少のチェロ弾きが「ぶえしき」と言うので、
最初、「なべ敷き」の一種か?(笑)と聞こえたものでしたが、
「ブエノスアイレスの四季」を略して、言うのだそうです。

「言いません?」と言うので、「言いませんよ!」と答えましたが、
「ぶえしき」なんて、皆さんも、言いますでしょうか???

(そのうち、わたしも言ってたりして!)

2009年7月30日木曜日

悪魔のロマンス

昨日、初めて、譜面に向かい練習してみたのですが、
この感動は、忘れられない!!

いつか必ず弾いてみたい曲が、この「悪魔のロマンス」でした。

譜面が入手しにくかったこともあり、
大事に取っておいた曲でもありました。

この曲を聴いて、弾いて、感動できないという人が
世の中にいるのでしょうか??? イヤ、いないだろう!!!

というぐらいに、ジーンと来ました。
鳥肌が立ちました。

ピアソラの曲は、練習しているそばから、
そして、初めて触れるそばから、
そんな忘れ難くなるほどのインパクトが常にあるのです。

だから、止められないのですね。

まだ学生で、ちょうど夏休みに入ったばかりのチェロ弾きも、
この数週間、私たちの編成用に、何曲、アレンジに明け暮れていたことか!

それほどのまでの情熱を見せつけられるとは驚きですけど、
何だか、分かるよ、その気持ち!

でも、我がトリオで、尊重されるその姿も、
もしかして、他では、変わり者扱いだったか???(笑)

良き活躍の場が見つかって、良かった、良かった!

とにかく、次の合わせが楽しみになってきました!

2009年7月20日月曜日

ピアソラの中国語表記

RSSリーダーには、もちろん(!)、
「ピアソラ」のキーワードが加えられています。

綴りは違うけれども、月島(東京)には、「ピアソラ」という名の
イタリアン(?)レストランがあることも知りました。

さて、今日、ピックアップされたのは、中国で売られていた
ピアソラのCDの記事。

何と、ピアソラの中国語表記は、「皮亞佐拉」となっていました!

何となく読めそうですが、何だか怖い(?)人のように感じます。
実際、怖い人だったようですが・・・。

2009年7月18日土曜日

マエストロとスペイン語

スペイン語を勉強しよう!と思い立ったのは、
もう、かれこれ3年前にもなります!

今思えば、“最後の海外旅行”だった行き先が、
スペインのアンダルシア地方で、それがあまりに良かったので、
今度行く時には、スペイン語が話せるように!!
という、軽い乗りで始めたのでした。

ちょうど、ピアソラを本格的に弾き始めた時期と重なり、
スペイン語表記が多いので、ちょっとでもわかるようになりたい!
というのも、きっかけの一つでした。

が、スペイン語の活用の多さには、なかなか慣れず、
結局、復習しなければ、何も頭に残らない!という状態で、
とりあえず、NHKラジオのスペイン語講座だけは流し聞く、という日々でした。

が、猛然と勉強し始めたのは、マエストロと直接交渉する!
という緊急(!)目的ができた時から。

おかげで、ようやく、ある程度は頭に残ってくれる(!)程に、
スペイン語が上達しました。

短いメール文も1時間もかけて書く、というような具合でしたが、
おかげで、マエストロの秘書さんとは、
ばっちり(?!)連絡し合うことができました。

そういうわけで、マエストロと出会うことが出来たのでした。

マエストロとは、全てスペイン語で話さなければなりませんでしたが、
何とか、何とか、通じました。

ラテン系の人の特徴でもあるかもしれませんが、
同じことを大袈裟に(?)何度か繰り返していただけたので、
その場でわからなくても、覚えてしまって、
後で、何の意味だったか?と調べることが出来ました。

おぉ!と、意味がわかって、後から感動してしまったことも度々。
(あまりな時間差ですね・・・)

何度かお会いするうちに、マエストロのお別れの言葉が、
「勉強しなさい!」になりました。

ある時、「もちろんです!」の意味で、¡Por supuesto!と
言ったらば、なぜか通じず、
「プレスト? プレストじゃダメだよ、プレストでなく!」
なんておっしゃるのでした。

スペイン語の発音は、ローマ字読みすればよくて、
日本人になじみやすい、とは言いますが、Uの発音は、
かなり気をつけて、「ウー」と言わないと、通じません。

つまりは、「スプエスト」の「ス」の発音が甘くなってしまい、
「プレストで」と早さを競うような、変な答えに聞こえたようでした。

あと、まだRの巻き舌っぽい発音が、百発百中になりません。

「天使の復活」は、Resurreción del Angelで、この巻き舌R始まりですね。
しかも、rrと重なった時も巻き舌ですから、2度も出てくる!
何とか、マエストロには通じました!

こうして、実践を通じることで初めてモチベーションが高まります。

それにしても、生まれて初めてスペイン語を使った相手が、
マエストロだったことは、末代までの誇りです!

次の機会こそ、もっともっと聞きたいことが聞けるよう、
まだまだスペイン語を磨いておきたいです。

近頃、すっかり勉強が疎かになっている有様なので!

今、スペイン語に触れる機会として、スペイン語コミュ内で、
「スペイン語しりとり」という、一人ずつ、一文日記を書いて、
しりとりでつないでいく企画に参加中です。

これは、マイペースで参加できて、なおかつ、
前の人の文の最後の文字で始まる文を作る、
というゲーム性もあって、こんな私でも、続けることができています。

2009年7月15日水曜日

バンドの名前

バイオリンとピアノのDuoから始めて、待望のチェロが加わり、
Trioとして初ライブを迎えるにあたり、

「そろそろ、“アルゼンチン団子”さんみたいに、
 カッコよいバンド名を考えようか?」

と提案してみました。(例の泡盛を飲みながら!)

最初のライブをやる前にも、バンド名を考えようとしたのですが、
私が過去の色々なユニットで名付けた名前が、
MaMaYo(マーマーヨ←しかも、二番煎じどころか、三番煎じだった!)とか、
お世辞にも、決まっていると言えません。

そんなことから、この敬愛すべきピアソラの音楽を弾くにあたり、
良い名をつけられる自信が無かったのが、まず一つ。

そして、ピアソラ自身が、いつも個人名で勝負していて、
レコードにも、「ピアソラとその五重奏団」というような記載だし、
通称、ピアソラ・キンテートとか、ノネート(九重奏団)とか、
演奏形態自体が、呼び名になっていて、特段のバンド名がありません。

それは、ピアソラという強烈な音楽家だから可能であり、
カッコよいとは思いますが、我らもちょっと、それを真似させていただき、
バンド名というよりも、音楽活動自体に「Piazzolla Time(ピアソラ時間)」
という名前をつけました。

あとは、バイオリンはKogumaで、ピアノはNoriと追記する形で。

一応、最初の考えは、このBlogの最初に書かれています。
何だか、懐かしい~。「ピアソラ時間とは


良い名が思いついたら、追々バンド名をつけようとは思っていました。

何しろ、ご遺族の方から、勝手に「ピアソラ」の名を使うな!
と言われたらどうしよう!なんて心配もあるので。

(その時には、私たちは、ピアソラを愛するあまりに、この日本で、
 一番の応援団長を勝手出ました!とか言って、切り抜けよう!!)

と思って、メンバーに切り出したところ、メンバーたちが、
「このままで良い!」と主張するので、
「あっ、そう?」と、あっさり同意してしまう、物ぐさなバイオリン弾き(笑)。

そういうわけで、我らには、バンド名はありません。
この先も、支障のない限りは、この形態で。

2009年7月14日火曜日

次回ライブの構想

現トリオで演奏できるのが、来年2010年の夏(8月)までです。

一応、それまでの間に5回本番をやろう!という話にしていて、
本当に出来るかどうか怪しげですが、
残り4回を決行するつもりになって(!)、この残り1年を駆け抜けます。

メンバーは、たったの3人なのですが、それぞれ社会人、学生の年中行事が
重なるものですから、意外と、どの月でもOKというわけでありません。

当初、次回は9月、と狙ってみたのですが、
現在、ピアノ弾きはヴァカンス中にて、しばらく音信不通(!)状態ですし、
学生は学生で、貴重な学生中の長い夏休みを謳歌することも、大事です。

というわけで、揃って練習できる時間が少なくなりそうでしたので、
もう少し先の時期になりました。

年内に出来れば良いな・・・と、バイオリン弾きは思っています。

というのも、どういうわけか、終わった後から、
次々と「聴きたかった!」なんてメッセージが届くもので、
あぁ、もう少し早く、気付いていただけてたら!!!!!

そして、ピアソラの曲をこうして、まとめて生演奏する機会というのが、
多くの人から期待されていることをも実感しました。
俄然、モチベーションが高まります!

先日、次回(秋ごろ?)に向けて、
仮のプログラムを12曲で組んでみましたけど、
奏者にとって、なかなかヘビーなものですね・・・。

何だか、それこそ、頭がイカレ過ぎてる気もしましたが、
私以外のメンバーも、増えていく譜面に対して、
さほど苦にしている様子が見られないところが、良いところです!

あと、10曲だと、1時間弱の演奏時間なので、
本当に、あっという間に終わってしまうんですね~。

弾くのは大変なんですけど、もう少し長く楽しんでみたい気にかられました。

今、レパートリに、悪魔シリーズを加えたいと思っていて、
譜面を海外発注しているのですけど、1ヶ月以上経っても、
まだ届きませんね。いつになることやら!

一応、皆とも相談して決めることにしますが、
次回のテーマは、もう決まりました!

○○なピアソラ!

前回、結局10曲を弾き、直前まで、できるかどうか不安でしたけれども、
やってのけた!という自信がつきました。

それ以前と以降では、何かが違うのを感じています。

ですから、トリオ2回目では、1回目とは一味変えてみることが
できるはずです。ワクワクしてくるでは、ありませんか!

そういうわけで、次回への歩みは、既に始まっています。

決まりましたら、必ず、こちらで真っ先にお知らせいたしまーす!

2009年7月3日金曜日

ライブVol.6のアンケート結果

お待たせしました?!

大塚anoanoでのライブVol.6にて、
皆さまよりご記入いただきましたアンケート結果です。

今回も、数字に強い(!)チェロ弾きが、集計担当しました。

まずは、「今日の演奏曲より『あなたのベスト3』を教えて下さい」
への投票結果です。

4位:エスクアロ、キチョ、天使のミロンガ

奏者コメント:
バイオリン、チェロの各ソロ曲が、他の曲に埋もれず、
印象に残った曲として挙げていただき、本当に感激です!

また、「天使のミロンガ」は、私たちの中でも最もしっくり弾ける曲、
そして、マエストロのために弾いた曲でしたので、嬉しかったです。


3位:リベルタンゴ

奏者コメント:
やはり、この曲、いつでも大人気です。
何せ、“世界を虜にした”パワーを持ちますので!!

そして、今回実現できたベリーダンスとの素敵な共演は、
私たちにとって、生涯の思い出となることでしょう!

今回も、アルゼンチン団子さんのアレンジで弾かせていただき、
場が沸きました! ありがとうございました!!


2位:ブエノスアイレスの冬

奏者コメント:
あぁ・・・、ついにやりました! もしかしたら、この曲は、
ライブ第1回目より演奏回数が最多かもしれませんが、
常に、弾きこなす難しさを感じていました。

曲中、テンポが何度も切り替わり、いくつかの難所も存在し、
ブラガート版トリオ譜に、「レジーナ劇場のピアソラ」を参考に、
アレンジを加え、工夫に工夫を重ねました。

マエストロより教わったボーイング(弓使い)は、
この曲をドラマチックにするのに最適で、これまでとは、
数段に良い演奏が可能になったと思っています。

そして、何より、難関のピアノソロをものにした、
ピアノ弾きの名演が光っていました!!

これからも、もっと自分たちのものにすべく、精進していきたい曲です。


1位:タンガータ

奏者コメント:
正直、この曲が1位になるとは思いもせず、
トリオ一同、本当に感無量です。

というのも、この8分を超える大曲。
まずキンテートからトリオ・アレンジにするのも大変でしたし、
チェロの単独ソロに始まり、各自のソロ・パートは緊張感あふれる難関でした。
(いまだに、あの重音を含むバイオリン・ソロを思い浮かべると、
緊張感が走ります・・・)

また、滑らかに曲を切り替えていくのにも、直前まで四苦八苦。

しかし、やりました!!

個人的には、本番直前のステリハの方が、良かったかな?と思いますが、
皆さんに選んでいただき、自信につながりました。

また、何度でも弾いていきたい、ピアソラの名曲中の名曲です!


お次に、今回から創設した「タンゴ三賞」の発表です!

最もタンゴを表現していた、栄えある「タンゴ大賞」には、
ピアノ弾き、Noriさん!

音色を最も色っぽく奏でていた、自信につながる「セクシー大賞」は、
チェロ弾き、Tommie!

最も印象に残った奏者、そして実は、MVPの「お茶目大賞」は、
バイオリン弾き、Kogumaに!


まぁ、異論もあるかも?ですが(笑)。

それにしても、女性陣を尻目に(!)最年少チェロ弾きに、
セクシー大賞をかっさらわれて、思わず、何がいけなかったのかと、
己の袖の下まで(?!)確認したくなる今日この頃です。

「まさかの僕」との報告でしたが、
いやいや、ナイスな音色の低弦でした!

皆さまには、こんな項目にも、快くご回答いただき、
賞を授けて下さったことは、各奏者を大いに勇気づけました。
ご協力、ありがとうございました!!

また、次回、Vol.7に向けて、励みとさせていただきます。

前回ライブでのリクエスト曲、
「ミケランジェロ70」「アディオス・ノニーノ」を
今回採り入れさせていただきました。

またこうして、皆さんとの交流を育みつつ、
これからも、価値ある音楽活動を進めていきたいと思います。

では、また近々、お会いしましょう!

2009年7月2日木曜日

ベリーダンサーJamilaさん

前回ライブで共演させていただいたベリーダンサーのジャミーラさん。

私たちの「Libertango」に乗って、華麗に舞っていただきました!
空間が、ジャミーラさん登場とともに、パッと熱くなりましたね~。

「ベリーダンスって何だろう?!」と詳しく知りたくなった方は、
ぜひ、ジャミーラさん所属の舞踊団さんのWebサイトをご覧下さい。

こちらより→ 小松舞踊団

また、共演できる機会を楽しみにしております!!

2009年7月1日水曜日

「イッツ・ピアソラタイム」

覚えていますか?
長靴を、買ってもらった日のこと。
雨の匂いさえしないのに、
「はいていく!」と駄々をこねた日のこと。
ましてや土砂降りの朝、憂鬱そうな大人の横で
きらきらした瞳をしていたあなたを。

雨を受けた紫陽花のようなつややかな笑顔、
そして雨上がりの光を受けたかがやくその笑顔。
花はそれだけで美しいけれど、
水を得たその花は適材適所を手に入れて
いっそうその輝きを増します。

バイオリン、ピアノ、チェロ。
すでに美しい形と音色をしている楽器たち。
ピアソラのタンゴという適材適所を受けて輝きます。
それに欠かすことのできない奏者、
人のこころが加わることで多様な美しさと強さを
持って輝きます。
それは……コトバに現すことはできません。

甘雨、五月雨、こぬか雨。秋雨、夕立、にわか雨。
日本にはいろいろな雨を表現することばがあるように、
ピアソラは様々にこころの機微をそのタンゴに現します。
現す者がいて、受け取る者がいる。
この先何百年も続く、とピアソラが言い遺したように、
ピアソラのタンゴを受け取るこころは、
どんな風に感じ、伝えてゆくのでしょう。
雨の憂いをどんな風に感じ、一日を送るのか、ということに
似ている気がするのです。

今回、デュオからトリオへ形を変えるピアソラ時間。
幼くして有名チェロ奏者の「リベルタンゴ」に出会った
医道を目指す若きチェリストが加わります。
ピアソラのタンゴを愛して止まない三人が
遥かアルゼンチンの空を想い、ピアソラが目指した
その険しき道に挑戦します。
有効期限付きのトリオ、ピアソラ時間。
日本のちいさな街で聴くピアソラのタンゴ、
唯一無二のタンゴをご一緒に、雨の憂いも受け入れて、
It's "PIAZZOLLA TIME".

Molly*
奏者たちとは、Piazzolla Time Vol.1以来のお付き合い。
昨年より話題の谷川俊太郎 with friends詩集「生きる」にも、
作品が掲載される。

*Piazzolla Time Vol.6(2009年6月28日)プログラムに掲載されました!

2009年6月30日火曜日

マエストロの教え

うっかり八兵衛(!)で、昨日の記事で、今月の記事が
偶数個になってしまったので、慌てて、記事を追加します。

昨日書こうと思って書き忘れましたけれど、
予想していたとはいえ、梅雨時の演奏会では、
とにかく、弦が狂いますね!!!

リハ中から、狂って狂って仕方なかったのですが、
本番中も、それ以上で、弦楽器奏者には試練でした・・・。

開放弦を使った重音とか、大丈夫か?と思いつつ。
(チェロも同じく。)

でも、何とか大事故も起こらずに済みました!


さて、ライブ後に、「弾いてて、どの曲が良かった?」と
聞いてくれたのですが、ハタと回答に困りました。

いつもであれば、○○!と答えられそうなのですが、
今回は、どれも捨て難い、選び難い・・・。

というのも、やはり、最初は「エスクアロ」とか、
なかなか弾けるようになれない曲は、弾くのも億劫だったのですが、
マエストロに、タンゴの弾き方を教わってからは、
いかに、ピアソラの音楽をタンゴっぽく弾くか、
すごく考えながら弾くようになりました。

すると、気のせいかもしれませんが(!)、
ピアソラの真意に近づけていけたような気がして、
どの曲も、本当によく練られた素晴らしい曲ばかり、
という実感なのです。

「どれも全部」・・・と思った時、「ん?!」と蘇りました。

マエストロが、ピアソラの曲の中で、どの曲が好きかを知りたくて、
質問してみた時のマエストロの答えが!

迷わず、ただ一言「全部!」とおっしゃったのでした。

と、おっしゃらず!と思ったのですが、
「全部!」とおっしゃるのみ。

その答えを聞いた直後も、なかなか衝撃を受け、
ピアソラの音楽を愛している!と感動を覚えました。

が、今思うに、ようやく、私の中でも、それに納得した思いです。

これだけ練習してみると、本当に、どれと選べない。
それほど、ピアソラの音楽は、どの曲も、魅力に満ちているということ!
ピアソラが、勉強して勉強して創り上げた音楽であること!

そう思うと、
「マエストロと同じ境地に到ったのか~!」(←勘違いも甚だしい!!)
とか、
「あの短時間で、マエストロは、ピアソラを弾く上で大事なことを
全て語ってくれてたのか~!」
とか、思えてきて、感動で、また泣けてくるのでした。

「いや、まだまだ!」
とか、
「あれで全部じゃないよ!」
という答えも、
ブエノスアイレスから、聞こえてきそうではありますが(笑)。

今回は、今までわからずに無視していた(!)タンゴの記譜や、
独特の弾き方を全て弾くことができました。

そして、譜面をみても、迷いなく弾けるようになったのは、
マエストロの教えのおかげです。

1年前は、迷いだらけのまま、「これでいいのかな?」という
弾き方でしたから、飛躍的な進歩です。

改めて、超一流が与えてくれたアドバイスの
“長く尾を引く”凄さを実感できました。

これも、本番で弾く、からこその体験でしょう!

2009年6月29日月曜日

ピアソラ・ライブVol.6(2009.6.28)後記-Vn弾き

記憶に新しいことが書けるかも!と思い、
初めて、ライブ翌日に書いてみています。

大塚・音楽堂anoanoでのトリオ初ライブは、
おかげさまで、楽しく弾かせていただきました。

やはり、梅雨時なので、雨が降ってしまいましたが、
きっと、プログラムの扉を開くMolly*さんエッセーのおかげで、
雨の憂いも受け入れられたことでしょう!


さて、舞台裏から明かすと・・・。

この日の主役である、ピアソラ時間デビューのチェロ弾きは、
何と、雨の中、本番衣装で会場に現れ、プロデューサーを驚かせる。

本番衣装のシャツは、雨で濡れてるは、リハ後、すっかりシワシワだは、
憧れのヨーヨーマが、そんなことするか??と、
プロデューサー泣かせな、やんちゃなタンゴ三兄弟、末っ子。


舞台上のピアノ位置が、なぜか、ピアノ弾きのいない間に、
弦セクション(といっても二名)によって決められてしまっていた!
(ということに、リハ中に初めて気付く弦セクション。)

リハ中、「この前の時とピアノの位置が違う!」と何度も気にするも、
結局、押し切られてしまってゴメンね、タンゴ三兄弟、次女。


腹が減っては戦はできぬ、と押してしまったリハ後にもかかわらず、
苺クリームサンドをほおばるバイオリン弾き。

時計見て慌てて、鏡に向かい始めたものだから、ダンサーさんに
「スゴイですね!5分前にメイクする人は初めて!」と驚かれる。
色気より、まだまだ食い気が勝る、タンゴ三兄弟、長女。


と、三者三様な雰囲気のなか、本番へ突入。


1.Michelangelo'70
この曲は、最後の最後まで「最初の曲」で大丈夫だろうか?と思えた難曲。

バイオリン弾きなど、この曲のほとんどのボーイングが、
ダウンダウンダウンで、弾く度に、自分自身がダウンしそうになる(笑)。

弾くのは必死でしたが、アレンジ担当のチェロ弾きが、
今までで一番よく弾けてた!と申しておるので、何とかなったようです。


2.Biyuya
乗り良さが追求され、かつ、ソロの聴きどころもあり、
シンプルな中にも、弾いてみると奥深い曲。

途中、滅多にないところでピアノが乱れるも、
すぐに復帰して、事なきを得る!

乗りの波は作れたのでは?
しかし、まだまだ深めていきたい一曲です。


3.ブエノスアイレスの冬
正確な集計は、まだですが、アンケートでは、
この曲を推してくれた方が多かったです。

何度目の正直かで、再度挑んだ「冬」ですが、
ようやく形になってきた難曲です。

今回、ようやく、終演後、ピアノ弾きを称える余裕ができました!


4.エスクアロ
これまた、どの奏者にとっても難曲な変拍子の曲。
5拍子も合いづらいし、特に、どういうわけなのか、
最後の「ジャン」の音が、なかなか合わない!

前夜の特訓(!)で、ようやく、複数回、合うようになってきて、
本番でも、思わず気合を込めると、最後がピタっと決まった!

心なしか、“一段と”大きな拍手をいただけたように思います。
バイオリン弾きには、嬉しいことでした!


5.キチョ
堂々たるチェロソロでした! これまた不思議な曲ですけど、
アンケートでこの曲をNo.1に挙げてくださった方がいて、
チェロ弾きは感無量でした。ありがとうございます。


*間奏曲*
ここで、キチョの興奮を冷ますべく、前・後半を分けました。

プログラムにない「アベマリア」を弾き、
お客様には、ご自由に過ごしていただきました。
といいましても、5分ほどでしたが・・・。

我々、「アベマリア」系の曲が、得意なようです。


6.アディオス・ノニーノ
始める前に、「ベリーダンサーさんは、まだですねぇ!」と
白々しく(!)MCをはさむバイオリン弾きでした・・・。

この曲は、上手くいくと、本当に鳥肌が立つ名曲。

練習を始めた当初は、バイオリンがリズムにはまらず四苦八苦したものの、
マエストロに、ボーイングが違うよ、と教えていただくと、
あら不思議!弾きやすいではありませんか!

おかげで、とてもよく弾けるようになりました!

これに、ピアノソロの前奏を加えるのが私たちの夢です。


7.リベルタンゴ
前触れもなく、何気なくピアノソロが始まり、
弦セクションは、これでもか!と楽器をパーカッション代わりに連打します。

すると、そうです! 明かされずにいましたが、この曲だったのです!
扉がパッと開き、ベリーダンサー・ジャミーラさん登場!!

この日の興奮は、忘れられぬものと思います!!

「タンゴ」のイメージということで、黒のお衣装でした。

あまりにきらびやかで素敵なので、楽屋でお聞きしたのですが、
エジプトやトルコで入手するのだそうですよ。
日本で縫製するとするなら、何十万にもなるそうです!!

ショールをヒラヒラなびかせながら、
そんなに広くはないスペースにもかかわらず、
私たちの譜面にぶつからないギリギリのところで舞うのは、本当に神業!

そして、リベルタンゴの曲に、何の違和感もなく合うのです!
ただただ、素晴らしく、共演できて楽しかったです。

懸案のチェロ弾きは、落っこちることなく、無事弾き終えました。


8.天使のミロンガ
これもまた、名曲中の名曲。
そして、なぜか、我々が弾いててしっくりする曲。
でも、このシンプルさがまた、弾きこなすのが難しいとも思います。

あれだけ練習を重ねたバイオリン・ソロも、何度弾いても、
何かしら、達成感を得られずに終わってしまいます。無念!

バンドネオンのパートをチェロが見事に歌い上げました。

ピアノの切なさも、光っていました。

そして、この曲をお世話になったマエストロに捧げる1曲にしました。


9.タンガータ
8分を超える大曲です。特に、各自のソロが大変でした。
間に合うか?と思ったのですが、何とか弾けたレベルですので、
これから、まだまだ研鑽必要を実感しています。

が、我々定番(!)の蜘蛛の巣テープが、最後の弾き終わり後、
タイミングよくMollyさんの手から投げ入れられ、奏者はご満悦です。

あっという間の、夢の時間でした!


今回の裏テーマは、「挑戦」でした。
それぞれが、それぞれの課題に挑んだ姿は、いかがでしたでしょうか?

チェロ弾きなど、本番で初めて違う弾き方を随所にするので、
本番の最中、「エッ?」と共演者を驚かせました。
後で「本番で試したいことが弾けた!」などと申しておりましたが!

一方、バイオリン弾きも、直前になってまで「マエストロの弾き方」を
採り入れるも、それはあたかもフィギュアスケートの4回転ジャンプのようで、
着地に失敗することも度々ですから、お互いさま。

ピアノ弾きも、難しいピアノ・ソロに果敢に挑んでくれました!
もう、「冬」のピアノ・ソロは、十八番と言ってよいのではないでしょうか?
本人も、この曲が大好きです。

これからの私たちの課題は、自分のパートに必死になることから、
もう少し、互いのソロを引き立てたり、弾きやすいように弾いたり、
曲の中でのメリハリをつけていく、といったところにあると思います。

MCでも、お伝えしましたが、このトリオは来年の夏までに、
5回のライブをしよう!と意気込んでおります。

それぞれのチケットを全部集めていただくと、
1枚の絵になる趣向にもしました。

2回目からの方も、どうぞ、ご安心下さい。
1枚目は残しておきますので、収集にいらして下さい!

それでは、またしばらくの間、地中に戻って(笑)、
練習の日々ですが、次回が決まりましたら、お知らせさせていただきます。

一応、秋ごろ(9月以降?)の予定にしております。


※ どなた様から、美味しそうな和菓子の「冷やし梅」を
差し入れていただきました。お名前がわからなかったものですから、
この場で、お礼申し上げます。ありがとうございました。

2009年6月27日土曜日

いよいよ明日です!

待ちに待った(!)トリオ初ライブは、
明日となりました!

メールでのご予約は、終了させていただきます。

当日受付もございますので、ご予約いただいてない方も、
どうぞ、奮って、ご参加ください。

(ご予約無しの方は、定員まで先着順とさせていただきますので、
お早めにご来場くださいませ。)

アルゼンチンの飲み物も、楽しみですね~。

それでは、会場にて、アスタ・マニァーナ(また明日)!

2009年6月23日火曜日

プロデューサーの気付き

さて、気づけば、本番5日前です!

今回の“裏”テーマは、「挑戦」なので、
本番1週間前を切っても、果敢に挑戦を続けています。

バイオリン弾きにとっては、今回初めて(!)、
タンゴ奏法」を“全て”採り入れて演奏することに決めました。

すると、チチャーラ(譜面で、lija(意味は、sandpaper)と書かれる)だけが
なかったので、「キチョ」のチェロソロに加えることにしました。

本来の譜面には入っていたのですが、トリオ・アレンジの際に、
無くなっていたので、このソロが無伴奏になっていたのです。

時々、踏み外し(!)ますが、録音で聴いてみても、
なかなか小気味よく、刻むことができていると思いました!


そして、前々から「どうも弾きづらい」と思いつつ放置していた、
「ビジュージャ」のボーイング(弓使い)も、改良しました。

というのも、たまたま、マエストロが古城のようなところで、
ライブしている動画を発見したのですが、ボーイングが何とも衝撃的!

でも、なるほど、そのボーイングにしてみると、一段と、
あの「ビジュージャ」の乗り良いスイングが、再現されるではありませんか!

しかし、パワフルなボーイングで、最初のうち、慣れずに疲れましたが、
何とか、形になってきたところです。

それにしても、ボーイングは音楽の命、と思い知りました!!!


並行して、当日配布のプログラムを作成したりもしています。

今回は、初めて、奏者の自己紹介欄を作ってみたり、
ピアソラの曲に因んだエッセーを友人にお願いして書いてもらったり、
と、いつもより、格段に良いものに仕上がりそうです。

そんな、あれやこれやのことを思いつくままにやっているうちに、
何だか、一奏者の枠組みを超えている?と、ふと思ったのです。

なぜ、弾くことだけでなく、「ピアソラ時間」というコンセプトやら、
骨折りして、他のことまで創り上げようとしているのか??

と思った時に、もしかして、これってプロデューサーっていうのでは?!
と、初めて気付いたのでした。

そうか、プロデューサーしてたのか!

と思うと、それならそれで、もっと「プロデューサー」にならないと!
なんて思えてくるから不思議ですね~。

真のプロデューサーからは、この程度では、プロデュースとは
いえないかもしれませんが、気付いただけでも成長できた、というものです。

以後、よりプロデューサー魂を燃やしたいと思います!

2009年6月15日月曜日

ベリーダンスと初合わせ(2009年6月)

本番前に、本番会場にて、ステージリハーサルを
することができました。

バイオリン弾きは、既に下見済みでしたが、
他のメンバーは初めて足を踏み入れ、
会場の雰囲気、音響に接して、気が引き締まったようでした。

わたしにとっても、実際にこの場で弾いてみるのは初めてでしたが、
何とも良く響く、木のホールですね!

本番での演奏が、すごく楽しみになってきました。

さて、この日は、いよいよベリーダンサーさんとの初合わせ。

わたしは、ベリーダンスを見るのも、実はこの日初めてで、
どうなることやら!と思っていたのですが、
あまりにも、自然に、踊りが音楽に溶け込んでいて、驚きでした。

そして、ハラハラと舞うショールが、何と優雅に、はためくこと!

わたしが10年ほど前に、初めてピアソラの曲を生演奏で聴いた時と
似たような、あっ!という、ピアソラ・マジックを感じましたね。

ピアソラの音楽は、こうして、いつも刺激と驚きとを
もたらしてくれるのです!


本番まで、2週間を切りましたが、あとは集中して、
私たちらしく弾くのみ、だと思います。

特に、今年は、マエストロの教えのおかげで、日一日と、
タンゴ奏法を身につけている実感があります。

と、思ってはいたのですが、ふと、一緒に弾いて3年目のピアノ弾きに、
マエストロのレッスン以後の変化を聞いてみると、
あんまり感じない!とのことでした~。(笑)

自身では、その後、読みとる譜面の音の一つ一つも、聞く耳も違う!
と思い込んでいたのに、それは、弾く音には、
まだまだ、反映されていなかったわけですね。

もしかして、あまりに自然な変化(!)なので、気付いてないだけ??
と思ったりもしたのですが、そんな甘い考えは、すぐに捨て去りました!

盟友の言葉は、正しいのです。

何となく、カウンターパンチをくらった気分で一日を終えましたが、
また地道に、練習を積み上げる心持ちになれました。ありがとう!

28日の記念すべき、トリオ・デビューが充実したものになるよう、
まだまだ、励みたいと思います。

2009年6月13日土曜日

ピアソラ巡礼ルポ

ピアソラを愛する人たちの渾身的な記事に
接すると、胸を打たれます。

アルゼンチンまで、ピアソラのお墓参りに
行かれた人の紀行文が圧巻でした!

ピアソラ巡礼ルポ

2009年6月11日木曜日

成長できる音楽(2009年6月)

この日の練習は、梅雨入り前だというのに、
一気に晴れ渡った日曜昼下がり。

例の、ご好意でお借りしている最上階サロンから見下ろせば、
皆、野外バーベキューを楽しんでいるではありませんか!!

練習日和というより、むしろ、バーベキュー日和。
そんな暑ーい、午後いちの時間に、我らの練習は始まりました。

しかし、本番3週間前だというのに、どういうことだろう!
この、締まりのないアンサンブルは!!

ただでさえ、弾いてて“暑くなる”ピアソラの曲が、
さらに暑くて、汗がじっとりと、にじみ出てきます。

が、午後3時を過ぎてのLibertangoで、
ようやくスイッチ入りました!

あ~、この午睡が似合う時間帯に、練習すべきじゃなかったのかも!
と、とりあえず、一安心したところです。

いやぁ~、音楽とは、本当に生ものなんですね!!


現時点で、それぞれの曲に、まだまだ多少の(?!)難アリ、ですが、
後は、もう、集中力を欠くことなく、自分たちの音楽を弾くだけです。

先日見てきた映画で、忌野清志朗さんが言ってたように、
「充実して弾いてる音楽が、弾く人にも、聴く人にも“良い音楽”」。

充実して弾けますように!

それにしても、ピアソラの音楽を弾きこなすのは、
大変なことです。

世界一のビオリニスタが弾くから、簡単そうに見えるけど、
とにかく「基礎力」が要求される音楽です。

ピアソラを弾く前まで、
私の中で「存在しないもの」と扱われていたハイ・ポジション。

オクターブで半音ずつ下がってくる音を
ダウン、ダウン、ダウンで弾くボーイング。しかも、フォルテシモ!

などなど、ピアソラを弾きたいがために、
一介のバイオリン弾きは、随分と挑戦心を持たねばなりませんでした。


ピアノ・ソロだって、初見では一瞬ひるんでしまうほど難しい。

難しいの最たるは、チェロではないか?

何せ、元々「チェロパート」があるわけではなくて、
バンドネオンや、コントラバホ、場合によっては、
それ以外のパートのメロディや、リズムも、弾きこなさなくてはいけない。

そりゃあ、チェロという楽器では、弾きづらい節も沢山あるでしょう!

というわけで、好きだから弾きたい!というには、
そう簡単には飛び越えることのできないハードルが、各々、ありました。

でも、おかげで、1年前とは比較できないぐらい、
成長することが出来たのではないでしょうか?

ピアソラの音楽で、成長できるとは本望です!

あと半月足らずの本番では、そんな姿を恥じることなく、
皆さんにご覧いただくことにしましょう。

練習後は、バーベキューに対抗して、
友人が沖縄・小浜島から送ってくれた泡盛(アルコール分43%!)と、
自ら包んだ手作り餃子で、精をつけたのでありました。

2009年6月8日月曜日

6月28日ライブに、スペシャル・ゲスト!

次回のライブは、トリオでの記念すべき初ライブですが、
もうお一方、友情出演して下さる方が決まりました!

ベリーダンスのJamilaさんが、私たちの演奏で、
踊ってくださいます!!

何て華やかな演出になることでしょう!

チェロ弾き君が、見とれて落っこちないか、
心配な我らでありますが、私たち奏者も、
このエキサイティングな試みに、とても楽しみにしています。

どの曲になるかは、当日のお楽しみですので、
「この曲?」「あの曲?」と予想してみて下さいね~。

2009年6月3日水曜日

古典に通じる(2009年5月末)

本番まで1ヶ月を切りました。

バイオリン弾きは、モーツァルト、ハイドンの交響曲を
弾き込む毎日から、ようやく、ピアソラに戻れました。

ピアソラに戻って、弾いてみると、何やら、
モーツァルトやハイドンの古典に通じるものを感じました。

こうして、ピアソラばかり弾き続けてても、
バッハを弾いているかのように飽きることがありませんし、
もはや(?!)、ピアソラも“古典”なのではないかと思った瞬間です。

さて、2度目の通しの録音をしました。

前回の反省を踏まえ、バイオリンもチェロも、
弦を張り替えて臨んだせいか、音の迫力は増しました。

あと、最大の課題、譜面をタンゴ化して弾くことも、
発展途上ながらも、日々、改良されてきていると思います。

でも、やはり、まだまだ弓の返しの都合やらで、
弾きたいようには弾けてないのが、録音してみると、
一目(耳?)瞭然なのでした。

数ある中でも、何となく自分達の「得意曲」がわかってきました。

そして、奏者の向上心をアップさせるために、
“タンゴ三賞”なるものを創設して、皆さんのアンケートで、
投票していただくことにしました。

それから、まだ打ち合わせ段階ではありますが、
もしかすると、お楽しみスペシャル・ゲストさん登場!があるかもです。

と、少し、楽しみが増してきたところでしょうか?

2009年5月31日日曜日

マエストロの思い出

今年来日されたマエストロ・スアレス・パスには、
大変お世話になりました。

忘れないうちに、時々、何かを記しておこうと思います。

マエストロに誉めていただいたことは、
何であっても貴重です!

ある時、同じ楽団のチェロの方とも、一緒にお話していました。

アルゼンチンで活躍されている唯一の
日本人ビオリニスタの話になりました。

このビオリニスタの方は、女性なのですが、
チェロ奏者さんが、やたらと(!)詳しかったので、
思わず、「なぜ、そんなに詳しいんだろう?」と言った私の言葉を
マエストロは、聞き逃しませんでした!

「ユウコ、良いね、良いね!」と、褒め称えてくれたマエストロ。

チェロ氏をからかいたくなる気持ちで、
師弟が結託した瞬間でありました。

こんな一コマも、忘れ難い思い出です。

ちなみに、チェロ氏は、日本語をお話になるのですが、
「マエストロは、お茶目です。」と、
はっきり日本語でおっしゃったのも、なかなか忘れ難いですね~。

それ以来、「お茶目である」こともまた名誉に感じ、
次回のライブより、タンゴ三賞の一つは、「お茶目大賞」に決定しました。

2009年5月28日木曜日

2009年6月28日(日)ライブVol.6 in音楽堂anoano(大塚)

昨年9月のライブから、ご無沙汰いたしました!
デュオからトリオになっての初ライブです!

今回もまた、挑戦的なプログラムとなりましたが、
個性豊かな三人で一丸となって、取り組んでおります。

場所は、皆さんと一緒に盛り上がるのに丁度良い
アコースティックな小ホールです。楽しい日曜の夜にしましょう!


Piazzolla Time Vol. 6 in 音楽堂anoano(大塚)
全曲ピアソラ、トリオでの初ライブ!

日時: 2009年6月28日(日) 開場: 18時半 開演: 19時
場所: 音楽堂anoano(最寄り駅:JR大塚駅/丸ノ内線新大塚駅)
http://www.music-anoano.com/access/index.html


曲目:
ミケランジェロ'70
ビジュージャ
ブエノスアイレスの冬

キチョ
アディオス・ノニーノ
リベルタンゴ
天使のミロンガ
タンガータ

参加費:
1,000円(1ドリンク付)


お申し込み・お問合せ:
下記メールアドレスより、お願いいたします。
お申込みは、お名前と人数をお知らせ下さい。
piazzollamusica@yahoo.co.jp


本日から、ご予約を受け付けております。
どうぞ、奮って、ご参加くださいませ!

※ ご予約は、終了させていただきました。

  当日受付もございますので、ご予約の無い方でも、
  お気軽に、ご来場下さいませ。
 (先着順とさせていただきますので、お早めにどうぞ!)

2009年5月19日火曜日

タンゲーロへの道は険し(2009年5月)

いよいよ、トリオでの初ライブは、
JR大塚駅から徒歩5分の「音楽堂anoano」にて、
6月28日(日)19時開催に決まりました!!

1ヶ月前の日に、詳細お知らせ予定です。

さて、先週末も、合わせ練習をしてきたところです。

今日から、譜面に向かえば「タンゲーロ」だ!宣言をし、
気合を込めて、我らの現時点でのポジションを確認すべく、
初めて、全曲通しの録音を録ってみました。

嗚呼~!

予想はしていたのですが、初っ端の曲から、
思わず、電車の中でイヤホン越しに聴いてても、
笑いをこらえ切れない程(!)のポカをやらかしております。

即座に、次回の強化曲に指定しました!!

一つ言い訳するなら(!)、バイオリン弾きは、1週間後に、
モーツァルト、ハイドンの交響曲をオケで演奏予定で、
ピアソラまで、さらいきれてなかった・・・のであります。

にしても、こちらの本番も、あと6週を切っています。

この貴重な(!)録音を元に、入念なフィードバックを繰り返し、
次回の合わせにつないでいくのみです。

録音を聴いて感じたことは・・・、

「ちょっと弓の持ち方が甘いな・・」と感じつつ、
軌道修正できずに弾いてしまっていたら、
やはり、音に確実に影響している、ということです。

やはり、地道に、マエストロに教えていただいた、
あのクロイツェル練習曲のタンゴ版を練習しておくのが良いみたいです。

最近、それを練習できてなかったので、反省・・・。

そして、ピアノ弾きの音色は、より妖艶に、
チェロ弾きの弾きっぷりも、タンゴっぽくなってきてると思います!

バイオリンも、タンゴ独特の奏法が出来るようになったので、
以前に増して、タンゴの色彩感が出てきているのでは?!

弾き方に困ると、目に焼き付けたマエストロの演奏姿を思い浮かべて、
進むべき方向を見定めます。

と、こんな練習風景ですが、
皆さんとanoanoでお会いできるのを励みに、
最後の1秒まで、頑張ります!

2009年5月7日木曜日

次回ライブ、決定!

お待たせしました~!

懸案のライブ会場が、決まりました!

まだ、仮押さえ段階なので、後日、詳細含めて、
お知らせしたいと思います。

6月28日(日)夕方に、開催しますので、
皆さま、楽しみにしていて下さ~い!

プログラムは、Allピアソラで、ピアノ・トリオで弾きます!
皆さんの聴きたい、あの曲、この曲も、入ってると思います!

2009年5月5日火曜日

リベルタンゴからの教訓(2009年5月)

早いもので、5月です!
トリオ・デビューまで2ヶ月を切りました!!

会場ですが、山手線の駅から徒歩5分のミニ・ホールを見つけ、
ほぼ、そこに決まろうとしています。

確定は、連休明けの速報(!)をお待ち下さいませ。


さて、いつものペントハウス・サロンをお借りして、
5月の第1回目の合わせをしてきました。

1時間分の曲というのは、なかなか、一度に練習し切れませんね。
何となく弾き始めると、必ず、全く弾けずに終わってしまう曲が出てきます。

そういうわけで、次回からは、3曲ずつの「強化曲」を
重点的に合わせる、という方式を採用しました。

採用効果が出ると、良いのですが!


この日、残りあと1曲、という時間になって、選んだ曲は「リベルタンゴ」。

前回、ノリ良く弾けた印象があったのに、
今回は、どういうわけか、気の抜けたサイダーのような、マッタリ感。

なぜだ?!と思ったら、この日は、一度も休憩を取らず、
3時間ぶっ通しで弾いていたのですね!

いくら若さ溢れる(!)私たちでも、そりゃあ疲れる!(笑)
という、オチにしておきました~。

いつも、合間に入れていた、あの一見無用に見える「ダベリ時間」が、
やっぱり重要だった!という教訓です。

というわけで、これからは、正々堂々と(!)、ブレイク・タイムを挟むことにします!

2009年4月22日水曜日

会場探し

新年度でソワソワとする4月に入りました。

チェロ弾きは、臨床実習が始まって、実にフレッシュな日々、
バイオリン弾きは、8年ぶりの引越準備で、頭がパンクしそうな日々、
ピアノ弾きは、相変わらずマイペース(?)な日々、

と三者三様でありますが、何とか、2回(だけ?!)練習できました。

いつものYAMAHAが空いてなかったので、
1時間だけ、スタンウェイを経験できました。

我らはYAMAHAで良い!と思っていたのですが、
やはり、スタンウェイの響きも、実に捨てがたいことを実感したのでした。


さて、お待たせしました。
6月に、トリオでの初ライブを決行します!!!

演奏時間1時間弱で、プログラムも組みました!!

ですが、“肝心の”ライブ会場が、まだなのです。

都内で、色々あたっているところですので、
決まりましたら、お知らせします。

もしも、私たちトリオが弾いても良いよ!
という場所情報がありましたら、ぜひとも教えて下さいませ!

2009年4月9日木曜日

マエストロのレッスン

これは、生涯の宝物になりました。

明らかに、レッスン以来、変化しているという実感があります。

「目指したい音」を生で聴けたので、それから逆算して、
弓の持ち方も、より人差し指、中指を使う奏法に、
気付いたら変わっていました。

ずっと変えたくても出来なかったことが、
一人のマエストロに出会えたことで、一変したのです。

この体験は、初めてバイオリンを習った時以来のこと!


これまで、CDで聴いた感じと、譜面のみで、
自己流に弾いてきたバイオリン弾きでした。

弾けば弾くほど、「これじゃない!」という壁を感じ、
いつか、アルゼンチンまでレッスンを受けに行きたい!
と決意を固めていたところ、思いがけず、
マエストロの来日を知ることとなりました。

これを逃したら、「次」は無い!と意を決し、
滅茶苦茶だし、失礼な文章かもしれないのは承知で、
慣れないスペイン語で、アルゼンチンのマエストロに、
コンタクトを試みたところ、有難くもご返答いただけました。

しかも、「時間が取れれば」の条件付で、ご快諾いただけたのです!

「夢じゃないか??」と思えた瞬間でしたが、
その後、スペイン語を特訓しつつ来日を待ち、
また、公演のご関係者の方々とご予定をご相談しつつ、
直接、お会いすることが叶いました。

驚くべきは、初めてお会いできたこの時、マエストロは、
既にレッスンをして下さるおつもりになられていて、
挨拶もそこそこに、日取りを確認して下さったのです。

急きょ、翌日の朝ということに決まりました。

そして、実現した3時間の初レッスン。

スペイン語は、1ヶ月の猛特訓のみでしたので、
動作に関わる言葉は理解できるものの、
「喜び」といった表現に関わる言葉が、分からず、
しばし、ジェスチャーを交えた珍問答となりました。

「感動」と「緊張」が入り混じった、この数時間は、
しかし、忘れることのできない時間となりました。

タンゴ、そして、ピアソラを弾く上での、
外してはならない“規則性”と、歌い上げる“自由性”を
知ることができました。

特に、バイオリン・ソロの時の弾き方。

テクニックじゃないんだ! コラソン(心)だよ!
この楽器に表現を込めて、歌って、歌って、歌わせること!

と、実に、忘れ難い表現で、教えて下さいました。

バイオリン奏者として、
考えて弾くこと、感情を込めること、歌い上げることの
重要性をこの日ほど、思い知らされたことはありません。

また、曲を弾いていく中で、あちこちにある「重要な音」を
いかに大事に弾くかを知ったのも、目から鱗でした。

確かに、それを大事に鳴らすことができると、
音楽になるのです!

ピアソラ以外のタンゴの曲をあまり知らなかったので、
マエストロを悲しませてしまったことには、とても悔いが残ります。

が、これから弾く上での「見取り図」を手にした実感があります。
数々のタンゴを弾くセクレートを元に、練習あるのみです。

レッスンの最後と、そして、お別れする間際にも、
「あなたには、大いに素質がありますよ。とにかく練習、練習、練習ですよ!」
と何度も声をかけて下さったことは、忘れることができません。

ぜひ、この成果をバイオリンに込め続けていきたいです。

2009年4月3日金曜日

スアレス・パスを聴きに行く~最終回

とうとう、この日が来てしまいました。

1月から始まった、マエストロたちの来日公演の最終日。

東京からでは、少し遠いので迷っていましたが、
調べると3時間程度で行けると判明し、友人の後押しもあって、
悔いの残らぬよう、心して、聴いて来ることに決めました。

はるばる(!)大津駅にたどり着くと、
喧騒と人込みの東京とは違った、新鮮な空気を感じました。

駅前から琵琶湖へ続く一本道は、やや下り坂で、
その先には、蒼い湖面も見えているという、
普段、なかなか目にすることの出来ない、趣きある風景!

時間があったので、この道を進み、湖岸を歩きながら、
目的地のびわ湖ホールへと向かいました。

このホールは、当然(!)初めてなのですが、
湖面に接した、本当に素晴らしいホールでした。

ホールの中から、広い琵琶湖を眺めることができ、
こんな素敵な眺望のあるホールを他に知りません!

そして、この日まで、入手したチケットの座席位置を
よくわかってなかったのですが、何と、前から4列目という、
ステージとの距離も間近な席でした!!

今まで、売り切れ寸前のところを慌てて購入していたために、
いつもいつも、舞台からは遠い席だったので、感激です。

やはり、早めに先手を打てた人に、この特権があるのだと思います。
早くに入手しておいて、良かった!!!

と、開演前から、いやが上にも、盛り上がってきておりました。


さて、いよいよ開演し、演奏が既に聞こえ始めながら、
幕が上がると、その間近で目にすることのできる演奏、
それだけで目頭が熱くなってきました。

多分、今までで音響もベストな環境なのか、初めて、楽団の音が、
バランス良く、しかも、何の違和感もなく聞こえたように思います。

でも、ヘルスケアの専門家の目では、一目で、
マエストロの疲労度の大きさが窺え、最後まで本当に心配でした。

それでも、それでも!!

恐らくは、満身創痍な状態な中、
そこから絞り出されるような音楽には、ただただ脱帽です。

第一部の最後の曲、「バンドネオンの嘆き」と
第二部の「ロス・マレアードス」のバイオリン・ソロは、
忘れることのできない名演でした。

もしかしたら、これが生涯で聴ける最後の生演奏かもしれない、
という思いから、初めて第一部の初っ端から、涙流しつつ聴き入っていました。

結局、これを含めて、今回の来日公演を6回聴きに行ったのですが、
やはり、最初の東京公演や、その次の川口公演の演奏は、
勢いや迫力もあって、ベストだったと思いますが、
この最終公演は、それ以上に、何やら伝わってくるものがありました。

いつもには無い、スペシャルな(!)趣向もあって、
演奏中、ダンサーたちが、楽団の皆さんの頭に山高帽をかぶせてあげたり、
手にしたお盆のクッキーを口につっこんで(!)あげたり、
と思わず、笑ってしまうような、はめ外しな場面が随所にありました!

それにしても、恐るべきは、マエストロ・レケーナのピアノの安定感でした。

時々、楽団が少し前のめり過ぎるようなテンポ感になるときにも、
ピアノがぐっと纏め上げているように思えました。

いつも違う(!)テンポの「リベルタンゴ」は、この日、
最高にすっ飛ばす(!)テンポ感で始まり、とても好きでした!

バンドネオンのソロも、コントラバホの迫力も、やっぱり大好きです。

歌手のベロニカさんの声も、本当に大好き。

そして、いつもは遠くて全然見えなかったダンサーの方々の
お顔の表情が豊かなのを新発見できたのも、感激でした。


そして、あっという間に、終演のその時は来てしまい、
本当に名残惜しい気持ちで一杯でしたが、
出演者の皆さんには、心から、おつかれさまとお伝えしたいです。


実は、わたし自身、この日の行きの新幹線で、全く予期せぬ事態、
何と、人生初めての電車酔いを経験してしまいました。

恐らく、生涯最後という感傷的な身心状態だったのと、
電車の揺れと、
密室の車内で隣りの席から漂ってくる、昼間からの(!)アルコールの臭いとで、
コロッとやられてしまったようでした。

乗り物には強い、このわたしが・・・とショックでしたが、
何とか、大津の清々しい空気に助けられました。

と、たった一日の旅でも、突如、体調不良に襲われてしまうのに、
この来日ツアー中の、皆さんの体調管理の大変さは、計り知れません。


終演後、片付けで慌しい中ではありますが、
マエストロと最後のお別れをしてきました。

顔を見るなり、「どうやって来たんだよ~」と声を上げながら、
いつものように歓待してくれました。

でも、この日、わたしのスペイン語は、いつも以上に、
どうにも不調で、あまり大したことも言えずじまいでした。

お顔を拝見して思わず、「とてもお疲れでしょう!」と肩をポンポン叩くと、
本音なのだと思いますが、
「カンサディッシモ(最高に疲れてる)!」という最上級の活用形!

そして、例の(!)「勉強しなさいよ!」と、
かすれ声になりながらも、おっしゃるので、
もう、楽器を怠けてなんかいられない状況になりましたね。

最後に、まったく言葉にならずにお別れすることになり、
それは、本当に己のスペイン語力を呪いたくなります。

でも、この来日中、マエストロから、とにかく学びに学んだので、
あとは、残りの生涯かけてでも(!)、わたしの弾くバイオリンに、
それを込め、この全ての体験をバイオリンに語らせていくだけです。

帰りは、池袋直行の夜行バスにギリギリ間に合い、
結局、往復10時間以上の旅になってしまいました。

それは、もう、身体を使った分、忘れられないものになるはずです。
この旅に、一つも悔いなしです。

2009年3月27日金曜日

マエストロとの対話

昨日の記事で、今月は4つになってしまったので、
「毎月の記事数は奇数」の独自ルールを守るべく、
今日も書きます!

今頃気付きましたが、このブログも、昨年の今頃始めて、
ちょうど一周年ですね!

単に好きだから、とピアソラの曲を合わせ続けていたのですが、
これだけ、一生懸命に練習して、お互いの予定を合わせて、
合わせもしてきたのに、どこかに記してでもおかなければ、
自分達の移ろいやすい(!)記憶の中でしか、残らない。
(もしかしたら、記憶にも残らない可能性もある!)

ということで、「形」を残すべく、始めたのです。

10日に1度ぐらいの割合で、月に3度、
もう少し書けたら、縁起の良いと言われる(!)奇数個で、
記事を書こう!と、それだけのルールを決めました。

この単純なルールは、意外と掻き立てられるようで、
ブログ・アーカイブを見ていただければ、
月々、3か5の記事数がずらり並んでいるのが、一目瞭然です!

いつの間にか、50もの記事数になっていました!

この1年、書いてて良いことは、ありました。

これを読んでくれて、ライブを聴きに来て下さった方々、
今のTrioとなったチェロ弾き君とも出会えました。

また、1年前には、思いもしませんでしたが、
マエストロ、フェルナンド・スアレス・パスに、
出会えるきっかけにもなったと思います。

先日も、来日中、最後の東京ご滞在中に、
我ら三人で、お会いしてくることができました。

英語は話さない、とおっしゃってましたが、
この日は、白々しくも(!)、
「エクスキューズ・ミー、アー・ユー・ミス・ユウコ?」
と、まるで「今日初めて会ったかのような」茶目っ気ぶりで、
近寄って来られました。

三重奏の練習後だったので、譜面をどっさり持参していると、
マエストロが、その場で、ほぼ全ての(!)譜面に目を通してくれ、
ボーイング(弓使い)や、弾き方、コツを語ってくれました。

実は、これこそが、奏者として、一番有難いことです!!

私が事前に、知りたいな・・・と思っていたことは、
全て、解決しました。

おっしゃった、たったの一言で、今までどうにもならず、
悩ましかった弾き方が、後で試してみると、
楽で、しかも効果的な弾き方に一変しました!

この驚きといったら!!!

さすがは、世界一のマエストロです。

それにしても、マエストロは弾いている時だけでなく、
弾いていない時こそ、凄いお人でした。

誰よりも、感謝の言葉を忘れない方です!

今回、私のぶっつけ本番的な、スペイン語学習が間に合わず、
ひどい片言で、さぞかし失礼で、しかも通常の何倍も、
コミュニケーションに時間がかかってしまい、
いつも申し訳なく思っていました。

それでも、お会いする度に、喜びを爆発させたかのように接して下さり、
「また会いに来なさい」とおっしゃって下さるのでした。

常に「勉強、勉強、勉強ですよ!」という厳しさもありましたけれど!

この感動は、ピアソラの譜面を目の前にする度に思い出され、
しっかり弾こう!と思えてきます。

最後のお別れの言葉は、「じゃあね、子どもたち!」。

最初は、セニョーラと呼んでいただけたのに~!とは
思いましたが、これもまた、嬉しいものです。

2009年3月26日木曜日

久々にスタジオ練習(2009年3月)

3月の記事が、「聴く」話ばかりになってしまったので、
一応、練習している(!)ことも記します。

今回は、久々に、今まで使っていたスタジオでの合わせ。

一度でも、広々空間での練習に慣れてしまうと、
この狭さと、音のこもり感には違和感を感じてしまいますね。

近くにいながら、何だか、お互いの音が聞こえづらい!


さて、いよいよ、ライブをしよう!ということに決め、
そこで弾く8曲をざっと決めて、通してみました。

Tangataは、大曲かつ難曲ですが、決まり!

今、わたしの中で熱い(!)Inviernoも、推したいです。

あとは、Kichoも、チェロ弾き君が、やる!というので、
ソロ頑張ってもらいましょう。

もちろん、Libertangoも、やりますよ!!

どうやら(?)得意曲のMilonga del Angelも、必須でしょう。

残りの選曲は、お楽しみ、ということで!


名曲ばかりを弾くこの時間、何て贅沢!と思いました。

まぁ、全然練習してない曲は、弾けてませんが~!

それでも、ピアソラの譜面をなぞっていくだけで、
流れゆく時間が、何やら違います。

これから、この決めた曲に絞って、弾き込み開始です。

残念ながら、惜しくも(!)漏れてしまった曲たちへの
未練もたっぷりありますが、また次の機会に、必ず会おう!

2009年3月17日火曜日

スアレス・パスを聴きに行く~その5

もう一日、仕事も休日で、さほど遠くない公演地を
探したところ、名古屋公演がちょうどよかったのですが、
何と、チケットは既に売り切れ!

断念しがたく、民音さんに問い合わせてみたら、
A席を追加販売していただくことになり、入手できました。

が、何と、4階席!!

行ってみて座ってみると、4階席の最前列は、
手すりのすぐそばが崖っぷち!という、
高所恐怖症の人には向かないかもしれないスゴイ席でした~。

イスに深く座ったままの目線では、ステージは見えず、
手すりを持ちつつも、何度も身を乗り出しては、
係りの方に、「危ないですよ!」と注意されてしまうこと度々、
という、そんなスリル溢れる席での2時間は、まさにスリリングでした。

前半から、その熱演は、凄まじかったです。

とにかく、ある方のソロの身体を張った熱演が、
次の方のソロの熱演へとつながり、これって何だろう、何だろう!
と感動し、前半から、目頭が熱くなるのでした。

今日は、音響のせいなのか、4階席のせいなのか(!)、
いつもはよく聞こえてこないチェロの音が聞こえて、
全体として、とても締まって聞こえました。

いつも思うのですが、マエストロのバイオリンと
ユニゾンを弾けて羨ましいポジションです!!

前半の「チケ」と、後半は、やはり、「ロス・マレアードス」、
もちろん、マエストロDuoが、特筆ものでした。

そして、いつもテンポの違う「リベルタンゴ」は、
出だしのレケーナ氏のピアノの迫力が凄くて、
自然と迫力ある流れが出てきました。

この日の「リベルタンゴ」は忘れられないだろうと思います。

やはり、コントラバホは凄い!
迫力重低音にして、俊敏なテンポ感!

実は、開場前にロビーで待っていると、私服姿でホール入口付近に、
コントラバヒスタのアコスタさんが現れたのを見逃さなかったのですが、
声をかけたくても、なぜか、パッとスペイン語が出ないもので、
そうこうしているうちに、去られてしまいました。


さて、実は、この日の熱演の理由が後になってわかったのですが、
これが、音楽家としてのプロ魂というものなのですね。

わたしは、ドクターとして、先日の岡崎公演の際に、ムリヤリにでも、
診て差し上げるべきだったのを後悔してならないのですが、
皆さまのご健康をお祈りするばかりです。

2009年3月6日金曜日

スアレス・パスを聴きに行く~その4

我が旧友の住む町、岡崎での公演を
音楽好きな友人夫妻とともに、聴きに行ってきました。

見知らぬ初めての町だったけれど、
友人の的確ナビのおかげで、迷うことなく、
ホールまでたどり着くことができ、感謝!

今回は初めて、1階席を取ることができて、
ステージとのつながり感が良かったです。

やはり、ライブなので、4度目(!)と言えども、
同じ曲が、ちょっとずつ違う演奏で、毎回新鮮です。
これもまた奏者として、勉強になります。

会場の雰囲気とか、音響も違いますしね!

岡崎では、客席が、今までにないような、
ザワザワ感とか、ノリの良さがあって、面白かったです。

建物も歴史的(?)で、「パーラー五万石」とかって、
書かれてましたし!


4回目にして、ようやくマエストロ以外にも、
視線が行くようになりました。

今さら言うのも…ですが、
やはり、レケーナ氏のピアノには凄味があります!
ソロの時の、聴き手をぐっと引き込む名演! 本当に素晴らしかったです。

マエストロの演奏も、「ここぞ」というところで、
必ず、前面に押し出されるパワフル、かつ、
心揺さぶられるメロディは、鳥肌ものです。

もちろん、ささやくような場面も、それはそれは素敵です!

後ほど、ご挨拶に伺いましたが、
マエストロとの対話は、いつでも衝撃的ですね。

「もっと上手く弾けたら良かった!」
とおっしゃいました。

あれだけ聴衆を魅了する世界一の奏者が!
と、わたしは、ひっくり返りそうでした。
この恐るべき向上心は、見習わねばなりません!!!

そして、「練習してますね!」とバイオリン奏者の印(!)、
左首すじのバイオリン跡をしっかりと確認されるのでした。

今回も、圧巻は、「Los Mareados」。
「想いの届く日」と「40年代のミロンガ」も、熱演でした!

2009年3月2日月曜日

スアレス・パスを聴きに行く~その3

民音タンゴ・シリーズの合間に、
マエストロの楽団の演奏による「グランミロンガ」が、
東京で開かれると、ラティーナさんに教えていただき、
聴きに(!)行ってきました。

本当は、全部聴きたかったのですが、
前々からの用事があり、最後の1時間半に、何とか間に合いました。

タンゴ公演の際には、なかなか近い席が取れず、
遠目にしか演奏姿を拝見できなかったのですが、
今回は、ほんの数メートルの近さで(!)、
聴くことが出来ました。

マエストロの奏法は、動きに実に無駄がなく、
かつ、音色は濃密です。

そのセクレート(秘訣)は、教えていただいたものの、
言葉でなく(!)、己に焼き付ける必要があります。

あとは、楽団の皆さんの基盤となるタンゴのリズム!

思わず、コントラバホには近寄って、
間近で聴いてきましたが、この迫力ある奏法といったらありません!

近くでよく見ると、先日アルゼンチン団子さんが教えてくれたように、
弓も違うんですね!

あとは、やっぱり、あのモコモコと動くバンドネオンは、
楽しくて、見ていて飽きませんね~。


楽しみにしていたマエストロのDuoは、
やはり、2曲、3曲と続いてくると、もう涙無しには、
聴けなくなるのでした。この日本で、こうして目の前で
演奏されていることが、この上なく幸せで!

やっぱり、最後に弾かれた「Los Mareados」は、
名演ですね。

こうして、何度か足を運んで、聴き込んでいるうちに、
譜面の音楽を弾く時に、譜面には書かれていないけれど、
「こう弾くのだろう」という何かが、
少しは、わかってきたように思います。

あとは、弾いてみて、聴いた方にその違いが
わかるような弾き方になっているかどうか、ですね。

言えることは、ひたすら弾き込むしかない、ということ!

今回は、皆さんが踊ってらっしゃる場で、
楽団が弾いているのを見ることができて、
また一味違いました。

そして、一段とモチベーションが刺激された日になりました。

2009年2月24日火曜日

再びサロンにて練習(2009年2月)

“2”並びの日曜の昼下がり、今年2度目のTrio練習をしてきました。

場所は、先日のサロンを再びお借りすることができました。
本当に有難いことです。

曲数をしぼって練習した方が良いとわかっていながら、
あれも、これも、と弾いてしまっています。

スアレス・パス氏の生演奏を2回聴きに行き、
また、間近でも見て、聴くことが出来た経験の後では、
ようやく「タンゴ耳」というのが出来つつあるように思います。

そして、その耳で聞こえてくる、わたし達の音楽は、
どうにも、“別の”音楽に聞こえきてしまうのでした。

と言って、具体的に「このようにする!」とも
示せない自分がおります!!

さらに、録音を録ってみて、これまたテンポ感の崩れた、
ヒドイ(!)自分の弾きっぷりをも発見するのでした~。

マエストロのおっしゃるように、そりゃ、とにかく、
弾いて、弾いて、弾くしか方法は無いわけです。

あとは、自国語がいつの間にやら、しゃべれるようになったのと
同じように、タンゴのリズムを身体に染み込ませ、なじませなければ!

ピアソラも、例の本の中で語っていましたが、
自分たちの弾きたいように弾いていてはダメなのです。

(ステージの上でクソしているのを見られているようなものだ! by ピアソラ)

情熱的のようでいて、実は極めて冷静に弾かねばならない音楽です。

そうすることで、それぞれのソロが引き立つし、
曲の流れにメリハリもできます。

また、「いつ演奏会するの?」と有難くも尋ねられてしまいました。

6月頃かな?と、バイオリン弾きは、あれこれ場所を想定し、
ソロバンをはじき、練習計画をめぐらせ始めているところです。

そろそろ、Trioデビューを考えても良い頃合でしょう!

2009年2月23日月曜日

タンゴ奏法

ピアソラ五重奏団のバイオリン奏者だった
スアレス・パス氏が語ってらっしゃいました。

ピアソラの曲を弾くためには、
まず、タンゴの奏法を知らなければならない!と。

確かに、譜面上、タンゴ独特の記譜が出てきますし、
また、譜面どおりに弾いてもタンゴにはならないので、
弾く時に、「タンゴで」弾かねばなりません。

覚書きのために、いくつか、タンゴ奏法の解説が、
アップされてましたので、ここに挙げておきます。

イントロダクション

チチャーラ
弦に巻かれた糸の上で出す独特の音

アレストレ
コントラバホでよく弾かれます

ラティゴ
スアレス・パス氏の弾き方は、弾き終わりで、手を外側へ開いて、
より効果的な音にしています。

元弓で弾く
スアレス・パス氏は、弦からあまり弓を離さずに弾いておられます。

ピチカート
小指からパラランと弾くピチカートです。

タンボール
この解説は、残念ながら、ありませんでした!
D線を押えて、指の爪がG線に少し触れさせるようにして、
G線をピッチカートします。

2009年2月19日木曜日

スアレス・パスを聴きに行く~その2

先月の東京(中野サンプラザ)公演に続き、
埼玉(川口リリア)公演を聴いて来ました。

ほぼ1ヶ月ぶり、2度目です!

先月は、初めてということもあり、
「あの憧れのビオリニスタが、すぐそこで演奏している!」
という感動で、心臓が止まりそうな感動が大きかったです。

今回は、もっと冷静に聴けるかな~と思ったのですが、
さすがは、マエストロで、冷静に聴けるはずもない名演でした。

お人柄を知った後、というのも、あるかもしれません。

前回は、まだツアーも始まったばかりで、
内容に深く(!)触れるのは遠慮していたのですが、
今回は、書いてしまいます!!

まるで2度目とも思えない程、とても新鮮でした。

席の位置が、前回は、最後の1枚だったとあって、
一番端のコントラバホ寄りだったのですが、
今回は、中央より少し右寄り。

というわけで、コントラバホの聞こえ具合が、
前回ほどの迫力を感じられず…でした。

第一部は、何だか「程よく力が抜けている」緩やかな進行でしたが、
一部も後半に差し掛かった「淡き光に」から、一挙に盛り上がってきました!

マエストロのバイオリン・ソロ(ピッチカート)で始まるのですが、
その後、受け次いだ楽団メンバーたちが、感化されたように、
活き活きと乗り始めました!

それ以後から第二部の盛り上がりは、本当に素晴らしかった!

特に、マエストロのDuoでは、涙無しには、
聴くことができませんでした~。

特に、「酔いどれたち」のバイオリン・ソロの、
何て、カッコよかったこと!!

「リベルタンゴ」も、東京公演のときより、
数段テンポ感があって、良かったです。

これが、マエストロの生演奏を聴く最後、
と覚悟して来ていたのですが、聴き終えて、即座に思いました。

「マエストロの今」をもっともっと聴いておきたい!と。
この目に、耳に、焼き付けておかねば!と。

そういうわけで、また聴きに行って来る予定にしております!

2009年1月26日月曜日

サロンで弾いてみる(2009年1月)

さて、我らTrioは、しばし練習に励みます。

今回は、新年初練習でしたが、ある方のご好意で、
ピアノのあるサロン(!)を練習場所として、
お借りすることができました。

そこは、窓から見える風景も素晴らしい、ペントハウスの一室。
広々と、伸び伸び弾くことができ、本当に感謝です。

レパートリーには、新曲が3曲加わりました。
「天使の復活」「タンガータ」「キーチョ」。
どれも、弾き甲斐のある難曲です。

弾いてみて、譜面の微調整をしつつ、
練り上げていきたいと思います。

バイオリン弾きは、実は、初めてタンゴ奏法の
レッスンを受けてきたばかりです。
(この様子は、後日にでも…)

何とか、この弾き方に慣れていきたいのですが、
そう簡単には、いかないようでして、
多少(?)の崩れを感じつつ、適応中です。

何とか、数ヶ月のうちには、形になると良いのですが!


今回の練習では、「コントロールして弾く」楽しさを
実感したように思います。

というのも、「リベルタンゴ」でも何でも、
全般に、一貫して力み過ぎて弾いていたようだったので、
力を抜く箇所も作って、より盛り上げるところは盛り上げて、
という波を作るよう試みました。

すると、より小さな音では、合わせの集中度も増し、
盛り上がるところも、より浮き上がるように感じました。

あとは、やはり、ピアソラの曲は簡単ではありませんから、
弾き込むのみですね。

1曲1曲を、皆さんの前でも弾けるよう、
それぞれ仕上げていきたいと思っています。

レケーナ&スアレス・パス来日公演

今月より来日し、全国ツアー中の
レケーナ&スアレス・パス公演を聴いてきました。

本当に、素晴らしかった!!!

まさか、憧れのスアレス・パスの生演奏を
この日本に居ながらにして聴けるなんて、
思ってもみなかったです。

実は、こんなにピアソラの曲を弾いていながら、
バンドネオンの生演奏を聴くのも初めてで…。

どうせ初めて聴くならば、一流の演奏を聴きたい!
と“とっておいた”のですが、その甲斐はありました。

生き物みたいに、膝の上で踊る(!)この楽器に、
釘付けでした。

それにも増して、釘付けだったのは、
コントラバホの迫力ある低音!

これが、本場のタンゴなのか…と、言葉も出ず、
感動していました。

もちろん、更なる興奮は、
マエストロ・スアレス・パスのバイオリンです!!

最初から最後まで、心臓が止まりそうな程、
その演奏には、迫力とか、心意気とか、情熱とか、
迫り来るものを感じました。

特に、巨匠お二人によるDuo演奏があったのですが、
涙にじみながら、聴いておりました。

夢の2時間は、あっという間に過ぎ去り、
もっと何時間でも(!)聴いていたいような、
そんな素晴らしいステージでした。

4月2日まで全国を回るそうです。
ぜひ、ぜひ、皆さんにも堪能していただきたいです。

2009年1月20日火曜日

秀逸なピアソラ評伝

どなたによる記事か不明なのですが、
ピアソラ像を知ることのできる名文です。

偉大な個性に奉仕した創造者達
―ショスタコーヴィチとピアソラを支えた演奏家達―