2009年6月29日月曜日

ピアソラ・ライブVol.6(2009.6.28)後記-Vn弾き

記憶に新しいことが書けるかも!と思い、
初めて、ライブ翌日に書いてみています。

大塚・音楽堂anoanoでのトリオ初ライブは、
おかげさまで、楽しく弾かせていただきました。

やはり、梅雨時なので、雨が降ってしまいましたが、
きっと、プログラムの扉を開くMolly*さんエッセーのおかげで、
雨の憂いも受け入れられたことでしょう!


さて、舞台裏から明かすと・・・。

この日の主役である、ピアソラ時間デビューのチェロ弾きは、
何と、雨の中、本番衣装で会場に現れ、プロデューサーを驚かせる。

本番衣装のシャツは、雨で濡れてるは、リハ後、すっかりシワシワだは、
憧れのヨーヨーマが、そんなことするか??と、
プロデューサー泣かせな、やんちゃなタンゴ三兄弟、末っ子。


舞台上のピアノ位置が、なぜか、ピアノ弾きのいない間に、
弦セクション(といっても二名)によって決められてしまっていた!
(ということに、リハ中に初めて気付く弦セクション。)

リハ中、「この前の時とピアノの位置が違う!」と何度も気にするも、
結局、押し切られてしまってゴメンね、タンゴ三兄弟、次女。


腹が減っては戦はできぬ、と押してしまったリハ後にもかかわらず、
苺クリームサンドをほおばるバイオリン弾き。

時計見て慌てて、鏡に向かい始めたものだから、ダンサーさんに
「スゴイですね!5分前にメイクする人は初めて!」と驚かれる。
色気より、まだまだ食い気が勝る、タンゴ三兄弟、長女。


と、三者三様な雰囲気のなか、本番へ突入。


1.Michelangelo'70
この曲は、最後の最後まで「最初の曲」で大丈夫だろうか?と思えた難曲。

バイオリン弾きなど、この曲のほとんどのボーイングが、
ダウンダウンダウンで、弾く度に、自分自身がダウンしそうになる(笑)。

弾くのは必死でしたが、アレンジ担当のチェロ弾きが、
今までで一番よく弾けてた!と申しておるので、何とかなったようです。


2.Biyuya
乗り良さが追求され、かつ、ソロの聴きどころもあり、
シンプルな中にも、弾いてみると奥深い曲。

途中、滅多にないところでピアノが乱れるも、
すぐに復帰して、事なきを得る!

乗りの波は作れたのでは?
しかし、まだまだ深めていきたい一曲です。


3.ブエノスアイレスの冬
正確な集計は、まだですが、アンケートでは、
この曲を推してくれた方が多かったです。

何度目の正直かで、再度挑んだ「冬」ですが、
ようやく形になってきた難曲です。

今回、ようやく、終演後、ピアノ弾きを称える余裕ができました!


4.エスクアロ
これまた、どの奏者にとっても難曲な変拍子の曲。
5拍子も合いづらいし、特に、どういうわけなのか、
最後の「ジャン」の音が、なかなか合わない!

前夜の特訓(!)で、ようやく、複数回、合うようになってきて、
本番でも、思わず気合を込めると、最後がピタっと決まった!

心なしか、“一段と”大きな拍手をいただけたように思います。
バイオリン弾きには、嬉しいことでした!


5.キチョ
堂々たるチェロソロでした! これまた不思議な曲ですけど、
アンケートでこの曲をNo.1に挙げてくださった方がいて、
チェロ弾きは感無量でした。ありがとうございます。


*間奏曲*
ここで、キチョの興奮を冷ますべく、前・後半を分けました。

プログラムにない「アベマリア」を弾き、
お客様には、ご自由に過ごしていただきました。
といいましても、5分ほどでしたが・・・。

我々、「アベマリア」系の曲が、得意なようです。


6.アディオス・ノニーノ
始める前に、「ベリーダンサーさんは、まだですねぇ!」と
白々しく(!)MCをはさむバイオリン弾きでした・・・。

この曲は、上手くいくと、本当に鳥肌が立つ名曲。

練習を始めた当初は、バイオリンがリズムにはまらず四苦八苦したものの、
マエストロに、ボーイングが違うよ、と教えていただくと、
あら不思議!弾きやすいではありませんか!

おかげで、とてもよく弾けるようになりました!

これに、ピアノソロの前奏を加えるのが私たちの夢です。


7.リベルタンゴ
前触れもなく、何気なくピアノソロが始まり、
弦セクションは、これでもか!と楽器をパーカッション代わりに連打します。

すると、そうです! 明かされずにいましたが、この曲だったのです!
扉がパッと開き、ベリーダンサー・ジャミーラさん登場!!

この日の興奮は、忘れられぬものと思います!!

「タンゴ」のイメージということで、黒のお衣装でした。

あまりにきらびやかで素敵なので、楽屋でお聞きしたのですが、
エジプトやトルコで入手するのだそうですよ。
日本で縫製するとするなら、何十万にもなるそうです!!

ショールをヒラヒラなびかせながら、
そんなに広くはないスペースにもかかわらず、
私たちの譜面にぶつからないギリギリのところで舞うのは、本当に神業!

そして、リベルタンゴの曲に、何の違和感もなく合うのです!
ただただ、素晴らしく、共演できて楽しかったです。

懸案のチェロ弾きは、落っこちることなく、無事弾き終えました。


8.天使のミロンガ
これもまた、名曲中の名曲。
そして、なぜか、我々が弾いててしっくりする曲。
でも、このシンプルさがまた、弾きこなすのが難しいとも思います。

あれだけ練習を重ねたバイオリン・ソロも、何度弾いても、
何かしら、達成感を得られずに終わってしまいます。無念!

バンドネオンのパートをチェロが見事に歌い上げました。

ピアノの切なさも、光っていました。

そして、この曲をお世話になったマエストロに捧げる1曲にしました。


9.タンガータ
8分を超える大曲です。特に、各自のソロが大変でした。
間に合うか?と思ったのですが、何とか弾けたレベルですので、
これから、まだまだ研鑽必要を実感しています。

が、我々定番(!)の蜘蛛の巣テープが、最後の弾き終わり後、
タイミングよくMollyさんの手から投げ入れられ、奏者はご満悦です。

あっという間の、夢の時間でした!


今回の裏テーマは、「挑戦」でした。
それぞれが、それぞれの課題に挑んだ姿は、いかがでしたでしょうか?

チェロ弾きなど、本番で初めて違う弾き方を随所にするので、
本番の最中、「エッ?」と共演者を驚かせました。
後で「本番で試したいことが弾けた!」などと申しておりましたが!

一方、バイオリン弾きも、直前になってまで「マエストロの弾き方」を
採り入れるも、それはあたかもフィギュアスケートの4回転ジャンプのようで、
着地に失敗することも度々ですから、お互いさま。

ピアノ弾きも、難しいピアノ・ソロに果敢に挑んでくれました!
もう、「冬」のピアノ・ソロは、十八番と言ってよいのではないでしょうか?
本人も、この曲が大好きです。

これからの私たちの課題は、自分のパートに必死になることから、
もう少し、互いのソロを引き立てたり、弾きやすいように弾いたり、
曲の中でのメリハリをつけていく、といったところにあると思います。

MCでも、お伝えしましたが、このトリオは来年の夏までに、
5回のライブをしよう!と意気込んでおります。

それぞれのチケットを全部集めていただくと、
1枚の絵になる趣向にもしました。

2回目からの方も、どうぞ、ご安心下さい。
1枚目は残しておきますので、収集にいらして下さい!

それでは、またしばらくの間、地中に戻って(笑)、
練習の日々ですが、次回が決まりましたら、お知らせさせていただきます。

一応、秋ごろ(9月以降?)の予定にしております。


※ どなた様から、美味しそうな和菓子の「冷やし梅」を
差し入れていただきました。お名前がわからなかったものですから、
この場で、お礼申し上げます。ありがとうございました。

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