2008年6月30日月曜日

ピアソラからの応援歌

何とか、月に3回は更新したいと思って、
今日もまた末日になって、1つ書き足します!!

ピアソラは、映画音楽や、バレエ曲など、
様々な分野の音楽を作っていて、
もちろん曲調も、テーマも色々です。

が、それらの音楽を聴きながら、
私がよく感じるメッセージは、「とにかく前に進め!」。

駆け上ったり、繰り返されるフレーズは、
前に進むことで、解決しろ!と言っているような、
そんな、人生の応援歌に聞こえてきます。Tangataとか。

私も、ピアソラを弾く時には、そういう気持ちも、
ひたむきに込めたいと思います。


※ 次は、8月、都内にて、演奏することになりました。
  詳細決まり次第、お知らせします!

2008年6月18日水曜日

ピアソラ・ライブVol.3(2008.6.14)後記-Vn弾き

前回から1週間後、非公開であったけれど、
Vn弾きの友人夫妻の結婚披露パーティーの場で、
お祝いに、1曲弾かせていただく。

曲は、「アヴェ・マリア」。

じゅうたんの床に、パーティ特有のザワザワ感のため、
バイオリンがまるで響かない。

今までにないほど、全弓で、何度も弓を返して弾き切る。


今回、思いがけず、劇的だったことは、
わたしが、ピアソラを知る最初のきっかけとなった
ヴァイオリニストの前田みどりさんが、
この会場にいらっしゃって、久々に再会できたこと!

前田みどりさんが弾くピアソラの曲(タンゴの歴史)が、
あまりに印象的だったのが、わたしのピアソラの原点なのだ。

その方の前で、ピアソラの曲を弾くこの感激!

人生は、どこで、誰と遭遇できるかなんて、
自分では、わかならいもの!

新郎、新婦の幸せを祈り、また、
進む道を教えて下さった偉大なバイオリニストに
感謝を込めて、弾くことのできた1曲。

この劇的な経験なくして、これからのわたし達の
演奏はあり得ないだろう!

ピアソラ・ライブVol.2(2008.6.8)後記-Vn弾き

記念すべき第一回(2008.3.30)の後、
あまり間を空けずして弾きたいもの・・・と、
弾く場を求めていたところ、「弾きませんか?」のお誘いがあり、
実現したのが、この2回目。

まもなく閉館という千葉市のホール(地球館ホール)を
主催者オラフさんが借りて下さり、
十数名の奏者の皆さん方の音楽会に、
わたし達も、ご一緒させていただいた。

記憶も鮮烈なうちに、またプログラムに沿って、後書きとしよう!

1 デカリシモ
今回のプログラムに加えた唯一の新曲で、
ノリ良い、短めのタンゴ。

ピアソラ自身の録音では、かなり凝っていて、
バイオリンのスアレス・パス氏も、大いに盛り上がっているのだが、
手持ちの譜面がシンプル構成のため、どちらかというと、
「かわいらしい」仕上がりとなった。

1分40秒ぐらいで終わってしまったので、もう少し、
しつこく(!)リピートして盛り上げても良かったかも。

リハから5時間ほど経過していたのと、
初めての曲ということもあって、少々乱れる!


2 オブリビオン
わたしにとっては、常にチャレンジングな曲。
再び、オーボエとピアノのDuo版で弾く。

曲調は、前回の「遠くで鳴っている感じ」から、
「より前向きに、進む感じ」を特に、4拍目の動きで表現してみた。

前回は、この4拍目が、どこか演歌調になっていたので。

その点、やや成功したが、
2曲目でも、まだ調子づいていない・・・。


3 ブエノスアイレスの冬
この曲は、テンポの切り替えも激しく、
さらにチャレンジングな曲!!

再び、三重奏版をVnがチェロ譜とバイオリン譜を
行き来して、Duoで弾く。

あっという間の3曲目で、まだ調子づかず、
全般に乱れる・・・。

救いは、ゆったりのメロディのところで、
何とか、落ち着きを取り戻せたこと!


4 ル・グラン・タンゴ
やはり、他の3曲に比べて、弾き込んでいる時間が
長いので、圧倒的な安定感あり!

今回は、前回に比べて、かなりテンポ感も安定していたし、
バイオリンが浮き立つような、ピアノとのコントラストも、
断然、良くなっていたと思う。

バイオリン弾きとしては、最も際立たせたい小節は、
決まった!と思ったし、グリッサンドが、
狙った効果で入ったのが、何とも気持ちが良かった!

きっと、調子の乗らない前3曲を補ってくれる(!)
名曲になってくれたかと!

イヤ、とにかく、この曲の持つ「壮大さ」に
助けられたのだと思う。

しかし、しかし、課題は、まだまだ多し!
10回弾いた後のグランタンゴを楽しみにしたい。

さらに、

5 アヴェ・マリア
乗ってきたところで、次回に弾く予定にしている、
この曲も弾かせていただいた。

ピアソラのメロディの美しさが心に染みる、隠れた名曲の1つ。

ようやく(!)、本調子で弾くことができ、
ホールの響きも、ピアノとのアンサンブルも、
ステージ上で、本当に楽しめた。


6 リベルタンゴ
アルゼンチン団子さんのアレンジをDuoで弾く。
この曲は、言わずと知れた、ピアソラの曲でも、
「待ってました!」と沸く、世界一有名な曲。

実は、事前に、「この曲を一度でよいから、
生で聴きたい!」というリクエストをいただいていた。

この有名すぎる曲を避けて通ってきた(!)のだが、
ようやく、取り組むきっかけとなったことに感謝したい。

しかし、他の曲の中でも、準備期間が最も短く、
勢いだけで弾き切ってしまった感じで、
録音を聴いてみても、全般に上ずっていて、恥ずかしい!!

けれど、あの場では、おかげさまで、
盛り上がって終わることができたのではないかと!

それと、この曲のピアノは、
パブロ・シーグレル用のアレンジになっていて、
相当難しかったと思うけれども、
短期間に何とかしてしまったピアニストには脱帽です!



今回は、前回のオープンな会場と違って、
演奏中も、静かになる(!)本格的な160席のホール。

しかし、リハ中に気付いたことは、多目的ホールのため、
ステージ上に、色々とある舞台装置の空間が広過ぎて、
響きが上に逃げてしまうことだった。

立ち位置の違いで、響きが全然違う!

そのため、ピアノのフタは全開でちょうどよく、
バイオリンも、2週間前に「肩当て」奏法に変えた効果も奏して、
ホールを我が物にできる(!)響き具合になった。


そして、1つの反省点は、
わざわざ、はるばる聴きにきて下さった方が、
入口がわかりづらかったために、右往左往してしまい、
演奏時間に遅れてしまったという点。

この貴重な休日に足を運んで下さる方のために、
張り紙の1枚でもあれば、迷わずに済んだことを
今後、決して忘れてはならない!!