2009年4月9日木曜日

マエストロのレッスン

これは、生涯の宝物になりました。

明らかに、レッスン以来、変化しているという実感があります。

「目指したい音」を生で聴けたので、それから逆算して、
弓の持ち方も、より人差し指、中指を使う奏法に、
気付いたら変わっていました。

ずっと変えたくても出来なかったことが、
一人のマエストロに出会えたことで、一変したのです。

この体験は、初めてバイオリンを習った時以来のこと!


これまで、CDで聴いた感じと、譜面のみで、
自己流に弾いてきたバイオリン弾きでした。

弾けば弾くほど、「これじゃない!」という壁を感じ、
いつか、アルゼンチンまでレッスンを受けに行きたい!
と決意を固めていたところ、思いがけず、
マエストロの来日を知ることとなりました。

これを逃したら、「次」は無い!と意を決し、
滅茶苦茶だし、失礼な文章かもしれないのは承知で、
慣れないスペイン語で、アルゼンチンのマエストロに、
コンタクトを試みたところ、有難くもご返答いただけました。

しかも、「時間が取れれば」の条件付で、ご快諾いただけたのです!

「夢じゃないか??」と思えた瞬間でしたが、
その後、スペイン語を特訓しつつ来日を待ち、
また、公演のご関係者の方々とご予定をご相談しつつ、
直接、お会いすることが叶いました。

驚くべきは、初めてお会いできたこの時、マエストロは、
既にレッスンをして下さるおつもりになられていて、
挨拶もそこそこに、日取りを確認して下さったのです。

急きょ、翌日の朝ということに決まりました。

そして、実現した3時間の初レッスン。

スペイン語は、1ヶ月の猛特訓のみでしたので、
動作に関わる言葉は理解できるものの、
「喜び」といった表現に関わる言葉が、分からず、
しばし、ジェスチャーを交えた珍問答となりました。

「感動」と「緊張」が入り混じった、この数時間は、
しかし、忘れることのできない時間となりました。

タンゴ、そして、ピアソラを弾く上での、
外してはならない“規則性”と、歌い上げる“自由性”を
知ることができました。

特に、バイオリン・ソロの時の弾き方。

テクニックじゃないんだ! コラソン(心)だよ!
この楽器に表現を込めて、歌って、歌って、歌わせること!

と、実に、忘れ難い表現で、教えて下さいました。

バイオリン奏者として、
考えて弾くこと、感情を込めること、歌い上げることの
重要性をこの日ほど、思い知らされたことはありません。

また、曲を弾いていく中で、あちこちにある「重要な音」を
いかに大事に弾くかを知ったのも、目から鱗でした。

確かに、それを大事に鳴らすことができると、
音楽になるのです!

ピアソラ以外のタンゴの曲をあまり知らなかったので、
マエストロを悲しませてしまったことには、とても悔いが残ります。

が、これから弾く上での「見取り図」を手にした実感があります。
数々のタンゴを弾くセクレートを元に、練習あるのみです。

レッスンの最後と、そして、お別れする間際にも、
「あなたには、大いに素質がありますよ。とにかく練習、練習、練習ですよ!」
と何度も声をかけて下さったことは、忘れることができません。

ぜひ、この成果をバイオリンに込め続けていきたいです。

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