2009年11月30日月曜日

演奏会-後記 byチェロ

どうもはじめまして。
チェロ弾きのTommieと申します。

先日のPiazzolla Time vol.7 at 六本木では皆様のご来演、ご協力ありがとうございました。

今までにこれだけ充実感を得た演奏会はありません。
最高でした。



さて本題ですが、アンケートの集計を任されておりまして、それを発表いたします。


曲別のランキングです。

栄えある第1位は






リベルタンゴ


第2位と圧倒的な差をつけての、1位ですね。
やはりピアソラの曲の中でも名曲かつ有名ですし、なによりも我々の中でも最も自信を持って弾ける曲でもあると思います。


2~5位以下の通りです。

2位ブエノスアイレスの冬
3位天使の復活
4位キチョ
5位ブエノスアイレスの秋


ですね。この5曲が特に良いと言ってもらえたようです。

個人的にはキチョが4位に食い込んだことが非常にうれしいですね…
実は前回(大塚)でのライブではキチョは正直心残りな演奏をしてしまったので、きっちりリベンジできたと思います。

ソロの腕もあがってきたんでしょうかねぇ。


さて集計していて気付いたことがありまして、
天使の復活は、それほど多くの人が票を入れてくれたわけではないのですが、入れていただいた票は1位が多かったですね。
一方逆に、秋は2、3位とはいえ票を入れていただいた数は多かったので、ランキングに入ってます。

対照的ですね。
復活はマニア受けして、秋は無難な演奏だったということでしょうか…
秋は新曲だったので、心配だった割には「良い」と言ってもらえて良かったですね。




さてさて、タンゴ三賞です。
タンゴ大賞  チェロ
情熱大賞   ピアノ
お茶目大賞 バイオリン

前回もそうでしたが、3人分けましたね。
なかなかいい勝負ですな。

次回は情熱大賞とタンゴ大賞の2冠を狙いますよ!



今後こちらのブログにもちょくちょこ記事を上げていこうかと思います。
「編曲者としての目」をお伝えできれば幸いです。

ピアソラ・ライブVol.7(2009.11.29)後記-Vn弾き

アメリカ公使公邸での演奏会は、
皆さまのおかげで、とてもとても素敵な時間となりました。

これも、快くお招き下さった音楽好きの御夫人のおかげです。

バイオリン弾きとチェロ弾きは、演奏会当日に、
初めて伺ったのですが、玄関前に到着した途端、
予想を超える素晴らしい邸宅にびっくり仰天です。

そして、何と、到着と同時に、スッと扉が開いて、
御夫人自ら、温かく迎えて下さいました。

終始一貫して、御夫人の初めてとは思えない温かさに、
私たちは感動しっぱなしでした。


さて、今回は、我らがビーナス(←初めて言ってみた!)、
ピアノ弾きを通じて、このお話が進みました。

最初は、そんなことがあり得るのか!とおっかなビックリだったのを
「大丈夫! 私たちのバックには、マエストロがついている!」
と妙な論理で、背中を後押し。

と時には、大胆になってみるもので、実現したものです。


今回、トリオでは二度目の演奏会となりました。

ピアソラの音楽を通じて、成長著しいのは、
最年少の、我らがヒーロー(←これも初めて言ってみた!)チェロ弾きです。

今回は、プログラムに名文を寄稿したり、
ピアソラの肖像画を「上質紙」で用意してきたり、
バイオリン弾きに合わせて(!)赤いネクタイを選んだり、
準備進行の上で、様々な工夫と提言をしたり、
と、これまで以上の秘めたやる気を見せてくれたのでした。

が、実は、本番当日、病み上がりでして、
今日のKichoのソロは、随分、畳み掛けるんだなぁ~!と
思っていましたら、「咳をこらえるのに必死だった」のだとか!

そんな必死さが隠れてたとは、こっちも必死のバイオリン弾き、
明かされるまで気付きませんでしたよ。


それにしても、舞台装置は、想像以上でした!

グランドピアノの背景は、一面の窓から、
噴水付のプールが見える見事なお庭!

折りしも、青々とした芝生に、紅葉がハラハラと舞い散って、
それはそれは素敵なコントラストになっているのでした。

そして室内に飾られている調度品、美術品の数々!
(全部、本物の絵画に、版画に、屏風です・・・)

音響も、ふかふかの絨毯敷きの割には、よく響く天井でした。

もう、これ以上素晴らしい舞台があるのか!というステージになりました。


何だか、演奏面については、今回も、難しいプログラムを
組んでしまったので、後悔することしきりですが、
それでも、公邸のご夫妻を初めとして、
皆さんに楽しんでいただけたようで、奏者一同ホッとしております。

バイオリン弾きも、何やら、力みすぎていたようで、
帰宅して顔を洗った時に、バイオリンをあてる左あごがヒリヒリとして、
いつも以上に、あざがついておりました!!

どおりで、そんなに食いしばってたら、指が回らないはずですネ・・・。

でも、お会いする度に、私の横髪をひょいとつまんで、
髪に隠れていたあご下のあざを確認しては、
「練習してるな、良し良し!」と微笑んでいたマエストロには、
「良し良し!」と褒めていただけることでしょう!


さて、今回、お茶の時間の焼き菓子を3種類も
朝から用意してくれたのが、ナタリちゃんです。

でも、演奏会後に、「あの人、誰?」と指差したのは、
チェロ弾きが気合を入れて用意したピアソラの肖像画でした~。(大笑い)

そんなオチが着くのが、我ららしいです。

アンケートにも、沢山ご協力いただき、ありがとうございました。
投票結果が出ましたら、またご報告いたします!

2009年11月28日土曜日

明日です!

いよいよ、皆さんとのVol.7のライブが、明日となりました!

緊急事態発生(!)な、最後の練習となりましたが、
これまでの弾き込みと、やはり、ピアソラの音楽の素晴らしさが、
私たちを助けてくれることでしょう!

皆さまと会場でお会いできるのを楽しみにしています。

ところで、Twitterをされていますか?

バイオリン弾きは、こちらのページです。
http://twitter.com/kogumaya

良かったら、明日は「Piazzolla Timeなう」とツイートして下さいね!
フォローも歓迎です♪

2009年11月27日金曜日

マエストロより激励

いよいよ明日の最終練習を経て、本番です!

メンバーはたったの三人ですので、
準備を分担しても、それぞれが、色々とこなすことになります。

会場地図は、私が「イラストレータ」というソフトを使って、
オリジナルを作成しました。
(この手の操作は苦手なのですが、頑張りました!)

というのも、当初いただいた地図が、英文というだけでなく、
こんな変わった道あるの??という、かなりアバウトなものでして・・・。

遠方からはるばるいらっしゃる方のためにも、
なるだけ迷わないよう、ピアノ弾きが現地調査を担当し、
目印を加え、修正に修正を加え(!)、完成したものです。

チェロ弾きから、皆さんにお送り差し上げました。

お役に立つ地図でありますよう祈っております!



当日お配りするプログラム・ノートも、きっちり三等分しまして、
それぞれの個性に合わせて、書き上げられました。


「チケット」も、実のところ、必要ないかもしれませんが、
より「らしさ」を演出するために作成しました。
当日、受付にてお渡しいたします。

これは、何と(!)、5枚集めていただくと1枚の絵になる、
という趣向になっております。

つまり、「また来てね!」の心からのメッセージを込めたつもりです!

前回のライブ・チケットと今回のを合わせると、
「あるもの」の絵になるのですが、それは何でしょうか??
(かなり、もったいぶってみました。笑)

これも、作るのは意外と大変で、浮世絵並みに(!)数々の工程を
経て作られております。ものすごい手作りです。

が、前回のと合わせると、微妙につながりがおかしいですが、ご愛嬌で・・・。


さて、前回の練習後、セルフタイマーを用いて我らの写真を撮り
(怪しげなスペイン語を補うため! だのに、端の私はちょん切れました~)、
ブエノスアイレスのマエストロに、今回の演奏会のご報告をしました。

すると!

どんなにご多忙かわからないマエストロから、
激励のメッセージが今週、届いたのです!!!!!

私のつたないスペイン語能力で、訳しますと・・・、

「マエストロ・ピアソラの曲目で皆さんが発表することを知り、
 大変嬉しく思います。
 そして、その演奏が大変良いものになることに、
 私はわずかな疑いも持ちません。」


地球の裏側の、こんな小さな弟子にまで、
わざわざ時間を割いて、メッセージいただけるとは・・・。

感無量の一言です。涙ジワリです。

勇気百倍! 恥ずかしくない演奏にしたいと思います。

それでは、日曜日に、皆さんとお会いできるのを
楽しみに、お待ちしております!

2009年11月17日火曜日

離見の見で

11月の練習は、三段跳び仕立てになっています。

前回は、ホップ!
今回は、ステップ!
そして、いよいよ次回の前日練習では、ジャーンプ!

となれば良いな~!と思って、練習に励みます。

何だかんだと、先月の終わりから毎週顔つき合わせてるので、
夢にまで、出てきちゃいました、練習風景が!

でも、ピアソラは弾いていないのです。

なぜか、チェロ弾きがピアノに向かって、
JAZZばかりを弾きまくっていて(しかも、ピアソラ弾くより上手い!)、
無言で「ピアソラ弾くのは、もうイヤだ!」と背中で語っている

・・・という、変な夢でした(笑)。


今回は、オペラ好きの御夫人(仮にバーバラさんと呼びます)のおかげで、
プールの見える(!)お庭を背景にして、弾くことのできる会場です。

私たちトリオとは面識もなかったのに、
寛大にもお招きくださったバーバラさんの心意気に、
私たちは心底、心を打たれ、感動しています。

ですので、バーバラさん大感激!の音楽がどんなものになるだろうか!
と想像し、励んでいます。

つまり、ピアソラが言うように、自分が弾きたいように弾いたのでは、
いけないのです。

これを日本の誇るべき世阿弥は、「離見の見」と言いました。

つまり、自分側でなく、お客さん側からの視点で弾く、ということです。

ようやく弾けている、から、「離見の見」で弾く。
これが、私たちの今回の目標です。

ですが、これは永遠の目標とも言えるものですから、
今回、私たちは、このように考えてみました。

「ピアソラを弾く楽しさ」を伝える演奏にする。


「ステップ」の度合いを確認すべく、全曲録音をしましたが、
聴いてみると(私のレコーダーには、なぜか2曲目までしか入ってませんでしたが・・)
それらしくは、聞こえてくるようになりました!

特に、フガータ!

この曲のアレンジは、チェロ弾きが1年前にやってくれていたのですが、
「これをバイオリンで弾くのか??」という、当初は、高難度の譜面でした。

が、何とか指と弓が回るようになってきました。

この曲が、楽しさ溢れて聞こえてくるとは・・・、涙が滲みそうです。(なーんて!)

さて、残り2週間を切りました。

あとは、各自インフルエンザ等にならないよう、
体調管理に努め、あきらめずに練習に励むのみです。

マエストロにも、今回の演奏会をご報告いたしました♪

2009年11月10日火曜日

春は訪れるのか?

予定していた本番当月の練習が、1回減ってしまう危機に遭遇し、
バイオリン弾きが、急きょ、新たな練習日を呼びかけました。

そして、今までに見たこともない程の(?)チームワークを発揮し、
急きょ、練習が実現した次第です。

これは、このまま、何となく本番に雪崩込みたくない!
という、皆の気合の表れ、と思います。

合いにくい箇所の確認を重点的に行いました。

バイオリン弾きが、皆の記憶力を心配して(何せ11曲ありますので~笑)、
「曲順の方が覚えやすいか? ランダムでもOKか?」
との問いに、ランダムでもOK!の返答だったので、
曲順ではなく、不得手の曲をピックアップしていくことにしました。

面白いのは、何度やっても合わなかったところが、
「合わせどころ」のポイントをある時発見すると、
途端に合うようになることです。


また、前回からの「物語」を考える練習法は、段々身についてきて、
それが、またアンサンブルの面白味を増しているようです。

今回は、「ブエノスアイレスの冬」で討議。

「最後は、春を迎えてますよね?」とチェロ弾きが言うので、
「エエーッ、春がやって来るの~?!」とバイオリン弾きが、びっくり仰天。

つまり、最後の方の曲調が「緩んだ」感じでの場面です。

バイオリン弾きが、これは冬の寒空の下であたっている焚き火の暖かさで、
吐く息も白くて、まだまだ長い冬が続くね、で終わっている、と主張。

チェロ弾きは、何度も何度も繰り返された冬の嵐の後、
ようやく、段々あったかくなってきて、春が来て終わる、と主張。

ピアノ弾きが、じゃあ、両方やってみよう!と言うので、
春が来て終わる版と、冬のまま終わる版を弾いてみる。

春を意識すると暖かく感じ、冬のままだと寒く感じるから不思議!

さあ、本番では、春が訪れるのでしょうか??(本番に「つづく」)


それにしても、この日の練習で、1つの壁を越えたように思います。
スッキリした!という感じです。

それは、気になっていた曲が何とかなりそう!という確認ができたのと、
もしかしたら、最後に弾いた「リベルタンゴ」が私たちの得意曲だ!
と判明したからなのかもしれません。

不得手と得意がわかった秋の日の晩でした。

2009年11月3日火曜日

ストーリーを描いてみる

無事、トリオに戻れました!

しかし、いつもの日曜ではなく、土曜夜の練習だったため、
仕事帰りで、少々くたびれていたバイオリン弾きは、
最初に、チェロ&ピアノのDuo練(!)を促すのでありました。

と、練習の仕方にも、バリエーションが富んできました。

この土曜夜の練習というのは、どうにもクセモノで、
一週間の疲労感がにじみ出てきて、調子が出ませんね~。

初めてプログラム全曲の録音を録ってみたのですが、
変なところで、速くなったり、遅くなったり、
と“呼吸の乱れ”が散見されました!

弾いてる時は必死で、でも、何故合わないのか??
と思っていたのですが、どうりで!!


ピアソラ好きの方に「良いプログラムですね!」
と褒めていただいたのですが、
後半は、なかなか聴き応えありそう!な仕上がり具合です。

前半が不安定、とも言えるのかもしれませんが!


それにしても、録音の度に、「あ!録音されてない~!」
(録音でなく、再生ボタンを押していた!)とか、
私たちに笑いを提供してくれるピアノ弾きでした。

編集するのが面倒なので、この声が入ったままの録音を
通勤の行き帰りの電車で聴いているのですが、何度聴いても笑えます。


さて、今度の演奏会は、トリオとしては、もう二度目ですから、
初めてだった前回のように「とにかく弾いてみた」だけでは、
もう新鮮味(?!)はありません。

二度目の凄み(!)を出したいわけです。

それにしては、まだ、三人がいろんな方向を向いているように思えるので、
「悪魔のロマンス」を例に、ストーリーを語ってみました。

このソロの時の「物語」は、こうです、とそれぞれ語り合うわけです。

すると、譜面にかじりつくだけから、
何か昇華されてくるものがあるように感じます。

つまり、同じストーリーを描いて弾く、ということですね。

何より、それぞれの考えを知ることで、
「深いな・・」という感動も沸き起こります。(←本当か???)

実際、ピアソラの音楽には、そんな広がり感がありますね。


たまたま、Halloweenの日でしたので、道すがら、
妖精などの完全フル装備のいでたちをしたチビッ子たちに出会えました。

我らも、練習場のドアを叩く時には、驚かそうという魂胆でしたが、
打ち合わせ不足により、失敗に終わりました・・・。

練習後のお楽しみは、カボチャ味のどら焼きでした。
(どら焼きは、バイオリン弾きの好物)

栗好きのピアノ弾きのために、
「栗味」も用意されたのは、言うまでもありません!

そして、この晩より、名字で律儀に呼ばれ続けていた
チェロ弾きの呼び名が、若々しいものになりました♪