オープンな会場の雑踏感、
始まる前のチューニング、
皆さんがタイミングよく贈ってくれた拍手・・・。
録音を聴き返してみると、ライブの臨場感に、高揚感が蘇る!
冷静に聴けば聴くほど、第一回目ということもあり、
反省点だらけの弾きっぷり。
しかし、それを差し引いても、
なかなかに演奏として、盛り上ったのではないかと!
以下、曲を追って。
0 「ブエノスアイレス午前零時」
“始まりの鐘”代わりに、1分程度の縮小版で。
「ピアソラ時間」へ引き込む、良き導入になったか?!
1 「フーガとミステリオ」
この曲が、最も練習時間が短くて、仕上がりが心配だったけれど、
何とか間に合った?という感じ。
「フーガ」は、弾くにつれ、よく響く会場が、まるで「大聖堂の中」で
あるかのような、ピアソラの狙った音の重なり感を感じた。
2 「オブリビオン」
オーボエ用アレンジをそのまま弾く。「遠くで鳴っている感じ」がテーマ。
会場が、よく響いてくれて、大変気持ちよく弾けた!
今回のプログラムでは、ピアソラの中でも、最も知られた曲でもあり、
好評だったので、以後、定番曲となるだろう!
3 「鮫」
前日のリハよりも速いテンポになり、最後まで乗り切れなかった・・・。
スアレス・パスが弾くよな、速い中にも、色気(!)ある
音色を追求したいもの。
4 「レのミロンガ」
「鮫」の短距離走後のような息切れを静めるための曲として!
私にとっての「トリプル・アクセル」にあたる19連音符は、
何とか着地成功、といったところか?!
この曲には、単調ながらも、要所要所に、
クセになりそうな名曲感が散りばめられている!
5 「ブエノスアイレスの冬」
テンポの切り替えの難しい曲。
難しいとされる疾風感あふれるピアノ・ソロも、見事決まった!
春夏秋冬の中では、いちばん「冬」が好きなので、真っ先に選曲した。
あのテーマは、何度弾いても美しく、飽きない!
6 「ル・グラン・タンゴ」
これを弾きたいがためのライブだった!
チェロ譜をバイオリン譜に書き換えることから始まり、
良きピアニストと出会えたからこそ実現したもの。
他の曲に比べて、弾き込んだ時間も最も長く、
割りに安定して弾けてたのでは??
しかし、これも、テンポが一貫して速くなった!
もう少しゆったりめでも良いかもしれないが、
この“速い”グランタンゴも乙な気がする。
この出入り自由なオープン・スペースの会場で弾くのは、
私自身、今回で6度目だったけれど、
Allピアソラという、一般の方には聴き慣れない選曲のせいか、
過去のライブと比して、曲の途中で席を立つ人が最も多かったように思う。
一方、直前にお知らせしたおかげで、
ピアソラ好きの方々にお集まりいただき、
終始一貫して、熱心に聴き入って下さった!
この出会いと感激を忘れられない!
こうして、ピアソラの曲を弾くことで、
そんな二つの反応を得ることができたのは、
まさに、「ピアソラ」ならではで無かったか。
私は、この記念すべき初ライブで、
長い滑走路から“離陸した”ような達成感を感じている。
次回は、場所を改め、新曲も追加して、より、ピアソラ感をアップさせたい!
(近々、お知らせします!)
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